まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

迷宮都市のアンティークショップ2

迷宮都市のアンティークショップ2 (ファミ通文庫)

迷宮都市のアンティークショップ2 (ファミ通文庫)

ストーリー
単独での迷宮探索を続ける『死の足音』ことアネモネ
彼女の目的は、かつての『遠征事件』で行方不明になった兄を見つけることだった。
ある日ついに、目指す十四階に辿りついたアネモネだったが……。



迷宮で見つかった魔法のアイテム・付与道具にまつわるちょっと不思議なファンタジー短編集第2弾。
今回は店主フジワラの意外な過去が明かされたり、ずっと留守にしていた師匠が旅から帰ってきたりと、ストーリー上でも何やら動きが。
新米探索者ソアラとリンネのコンビも順調に冒険を進めているようで嬉しくなってしまいます。


棍棒のかたちをした刻印」と「光沢のある黒い液体の入った壺」の回では、探索者としてステップアップするための秘密が明らかに。
ソアラもリンネもまだひよっ子ですが、頑張る気持ちは人一倍。悔しい思いをしながらもそれを糧に戦いを挑む姿を見ていると、いっぱしの冒険者になってきたなあという感慨が湧いてきます。
ひとりではきっと出来なかったことも、ふたりなら。今後も彼女たちの冒険を微笑ましく見守っていきたいものです。
それにつけても迷宮探索にかけてのアネモネ先輩の信頼感たるや。


フジワラとアネモネの出会いから描いている過去編では、アネモネが探索を行なっていた目的と、その結末が語られました。
あれだけ冒険でボコボコになっておきながら、石化の針治療で泣いちゃうアネモネさん超かわいい。いつの間にやら常連客になっていた彼女のくつろぎ方が、フジワラとの心の距離の近さを表しているようでほっこりしますね。
お話自体は切ない内容でしたが、今後の展開にも大きく関わってくる重要エピソードでした。彼女が兄とのことに決着をつける日も近いかもしれません。
そして、ずっと姿を見せずにいたフジワラの師匠・アイネが迷宮都市へと帰還。『百鬼夜行』を止めるための戦いが始まろうとしています。
この一大決戦の中で、我らがフジワラとアネモネはどういった働きを見せてくれるのか。今から楽しみですね。


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