まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー

ストーリー
趣味がゲームということ以外に目立った特徴がないモブキャラぼっち高校生、雨野景太。
そんな彼だがなぜかある日、学園一の美少女と名高い天道花憐から声をかけられる。
ゲーム部の部長だという花憐は、景太のゲーム好きを見込んで彼を部に勧誘するのだが……。



葵せきな先生が新作ラブコメを出したということで読んでみたのですが……いやいや凄い。ハンパなく面白い。
底辺ゲームオタク主人公が学校一の美少女からゲーム部に誘われて、という時点で、さあその部活でのキャッキャウフフな日常が始まるんでしょと思いきや、ストーリーはまるで予想外の方向へ。
濃ゆーいキャラクター陣が織り成す見事すぎる恋のすれ違いに、もはや拍手しかできませんでした。これは今後が楽しみなシリーズ!


ゲームが好きなこと以外に特徴のない地味オタ高校生の雨野と、そんな彼にゲーム部への勧誘の声を掛ける学園一の美少女・花憐。
紆余曲折あるにしても、当然雨野はゲーム部に参加するもんだとばかり思っていたのですが……まさかこうなるとは。
一応表紙イラストを飾っていますし、とりあえず花憐こそがメインヒロインということでいいはずなんですけど、だとするならば、いきなりめちゃくちゃ不遇で笑えてきます。ハブられ系メインヒロインとか何それ新しい。
しかし彼女、振られることをきっかけにして主人公を好きになる、というなかなか難儀なキャラクターですからね。大変ですね。中盤以降なんかもう出てくるたびに涙目になってる気がします。雨野罪深すぎるだろおい。


花憐のことをそっちのけにして、着実にゲーム友達を増やしていく雨野。
特に上原はおいしい立ち位置のキャラでした。彼目線からの雨野×花憐×千秋のこじれまくった関係が面白すぎる。
一方的に雨野への想いを募らせるばかりの花憐と、ゲームに対する価値観以外は全てが運命的に揃った「お前らもう結婚しろよ」状態の千秋。鈍感極まる雨野をどちらともくっつけてみたくて迷う上原。
さらにそこに上原の彼女の亜玖里まで加わって、みんながみんなの関係を勘違いする、とってもわやくちゃな状況が出来上がってしまいました。
個人的には花憐も千秋もあまりに魅力的で、甲乙付けがたい! 頼むから誰かこの絡まった紐をほどいてあげて……! と絶叫したくなるようなニヤニヤ度MAXのすれ違いが、これからどんな化学反応を起こしてくれるのか楽しみで仕方ありません。


イラストは仙人掌さん。頬染め涙目な花憐が最高に可愛いです!
あと口絵はやっぱり不憫(笑)。


三角君が地味にずっと気になっている。きっとそのうち何か起こしてくれるはず……!