まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

東京皇帝☆北条恋歌12

東京皇帝☆北条恋歌12 (角川スニーカー文庫)

東京皇帝☆北条恋歌12 (角川スニーカー文庫)

ストーリー
進化の塔最深部にいたのは、「東の門番」を名乗る東雲十狼左だった。
彼女に導かれ帝国暦1年の京都へ向かった一斗と恋歌は、世界を取り戻すための試練に挑む。
時空を超えながら、ひとつずつ試練をこなしていく一斗たちだったが……。



ずいぶん長かったように感じる新世界編もようやくクライマックス。一斗と恋歌のふたりで、東西南北4つの試練を乗り越えていきます。
あのキャラやこのキャラの秘密とか過去がどんどん明かされて、怒涛の伏線回収回となりました。
ただぶっちゃけこれまでのストーリーをあんまり覚えていないので伏線もほとんど忘れちゃってるという問題が。なんてこった。


東、南の門ではりせの過去に関するあれこれが。
振り返ってみると、一斗の幼なじみだったはずのりせがどうして異世界でリセエール導師になったのか、なんて説明は、今までどこにもなかったような気がします。他にもツッコむべきところが山のようにあったので「まあそういうもんなんだろう」とスルーしてましたが、まさかこんなところで説明されるとは。初登場から何巻越しだよ!
ともあれ、りせは大好きなキャラですし、しっかり過去を描いてくれたのは嬉しいですね。欲を言うなら異世界でのお母さんの物語も読んでみたかったものですが。「お母さんじゃないのよ!」お母さんに怒られた。
北の門では恋歌の血筋に関する秘密が。地味にこれが一番重大な内容だったかもしれません。
北条家の血は、一斗が皇斗だったり世界が変わっちゃったりでもはや何が何だか分からないくらい交錯しちゃってますが、とりあえず一斗と恋歌がくっついても問題ないということだけ理解しておけばいいのかな(諦めの境地)。
もちろん個人的には来珠とくっついてほしいわけですけどね! 来珠さんは今回出番がまるでなかったので寂しいです。まあ前回あれだけ大活躍してくれたのでよしとします。
西の門では過去の一斗が辿ってきた道のりと、リセの誕生の謎が明らかに。ああ、そういえば、リセの登場もめちゃくちゃ唐突でしたね……。
時系列がごちゃごちゃで正直よく分かっていないんですけど、これまでのことを並び替えると、ちゃんとひとつの流れになっているんでしょうか。だとしたら凄いけれど、検証してみる気には、ちょっとなれません。


本編の後に短編が2本。東雲さんと一斗のデートのお話。それから帝国首脳部でホームページを作るお話。
帯でのあおりの通り、シリアス強めな本編の分だけゆるふわでコミカルな成分たっぷりのお話でした。ちなみに東雲さんの話は6巻時点でのものらしいんですが、6巻のことなんて覚えとらんわ!
シリアスが本気出してからの本編も好きなんですが、皇帝部でぼんやり日常ギャグをやっていた頃の話も結構好きだったなあと今になって思います。当時は愚痴もたくさん言ってた気がしますが。ないものねだりですね。
あとがきによれば、なんと次巻で最終巻とのこと。あまりに唐突で驚いていますが、最後はまた皇帝部周辺のキャラたちと、わいわい楽しくやって終わってもらいたいなと思います。
願わくは来珠とのイチャイチャを! よろしくお願いします!


四菜さん、やっと表紙になれたのになぜか不憫。