まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ストライクウィッチーズ 劇場版 還りたい空

ストライクウィッチーズ 劇場版  還りたい空 (角川スニーカー文庫)

ストライクウィッチーズ 劇場版 還りたい空 (角川スニーカー文庫)

ストーリー
魔法力を失い、扶桑で医師を目指し勉学に励む芳佳の元に、欧州への留学辞令を携えたウィッチが訪れる。
服部静香と名乗った彼女と共に、空母赤城に乗り込み一路欧州へと向かう芳佳。
ところが、目指す欧州では再びネウロイに不穏な動きが現れ始めていた……。



映画がめちゃくちゃ面白くてテンション急上昇・完全にストライクウィッチーズ脳になってしまったので、久しぶりにノベライズを手に取ってみました。
正直、小説じゃなくて映画の方の感想を書きたいくらいなのですが、そういうわけにもいかないので素直に書きます。といっても、当然ながらお話のおおよその流れは映画本編と変わらないのですけれどね。
とりあえず、映画を心から楽しんだ私としては、読んで色々と楽しいノベライズでした。
戦闘シーンなんかは結構あっさり書かれていて、これだけではイメージしにくいところもあるのですが、映画を観ているおかげでウィッチたちの動きがあっさり脳内再現できてしまうのは、ノベライズならではの利点というやつでしょうか。
武器や基地の名前、位置関係など、アニメでは分かりづらい点が文字で見えるのもありがたい。
静香の過去や、扶桑での宮藤と少佐のやりとり、シャーリー・ルッキーニと504トリオのヴェネツィアでのあれこれなど、映画で出てこなかった合間合間のエピソードも描かれているので、ストーリーの理解もより深くなると思います。
静香の料理シーンにはやたらとページが割かれていて笑いました。なぜこれで「いい匂い」になるのか想像もつかない。ペリーヌさんはきっと鼻が詰まっていたに違いない。
あの戦艦のこととかも気になっていたところだったので、小説できちんと補完されたのは嬉しかったです。
これ単体ではなく、映画と合わせて読むことで、両方が何倍も面白くなる作品だと思いますね。これがアニメノベライズのあるべき姿……のひとつ、なのかもしれません。


戦いを乗り越え、軍から離脱し、平穏な生活を送る芳佳。そんな芳佳を英雄視する後輩ウィッチの静香。
あの芳佳が伝説のウィッチなんて呼ばれていることに、少し笑ってしまいます。当人はこんなに無頓着なのにねえ。
でも、魔法力を失っても、誰かを助けるために全力を尽くし、軍規も命令もかっ飛ばして駆けつける芳佳はやっぱり格好良い。尊敬するに値するヒーローだなあと思います。
芳佳のために再び集まってくる501メンバー。「再集結」「復活」というのは熱い展開の鉄板と言えましょう。思わず胸が打ち震える。
そこに、次の世代である静香がいるのがまた素晴らしい。ずっと話に聞いていた伝説の魔女たちが今そこで戦っている。芳佳のことが理解できず、悩み苦しんだ彼女の目に、空に舞うエースウィッチたちの姿はどのように映ったのでしょうか。
静香もいつかきっと。坂本美緒のお墨付きがあるのだから、間違いありませんよね。


読み終わったらまた映画が観たくなってきたので近々また行ってきます。観たらまた読み返したくなってしまいそうで怖いのですが。
困ったなあ、これじゃあいつまで経っても終わらないよ!(笑顔で悲鳴)
ストライクウィッチーズ関連のノベライズは、まだ手をつけていないものが確か3冊ほどあったので、そちらも早いうちに読んでしまいたいですね。


ハイデマリーさんってそんなに大きかったっけ……要確認ですな。