まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

放課後の魔術師(1) オーバーライト・ラヴ

  • ストーリー

ある朝、播機遙が出会った17歳の少年・秋津安芸は、なんと自分のクラスの新担任だった。
安芸の出現と時を同じくして次々に起こり始める不可思議な現象。
それは論理魔術師である安芸を狙って起こされたものだった……。


ボドゲオフでご一緒させて頂いた土屋つかさ先生の作品です。
もっと早く読んでいれば良かった。楽しめました。最終巻まで一気に読んでしまいたいと思います。


まず、語り手が次々に交代しつつストーリーが進んでいく……という文章の構成が独特ですね。
あとがきによれば「ドラマ『24』のような、次々に視点を切り替えていく事でスピード感を生み出す手法」に挑戦したということでしたが、それがとてもうまくはまっていたと思います。
序盤は多少困惑しましたが、後半に行くに従いストーリーが加速していくにつれて、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。


魔法ものということで、多少のオリジナル用語が飛び交っています。
僕の勝手な印象として、特にスニーカー文庫には用語だらけの作品がわりと多いような気がしていますが……。
個人的には用語が多い作品は第一印象として取っ付きにくい。だからこの作品も手が出し辛かったのですけれど。
そんな一面もありますが、やっぱり格好良かったりするし、基本的には好きなんですけどね。
この作品に関しては(今のところ)そんなに分かりにくい用語は登場していませんでした。登場回数はわりと多いようですが。


謎解きのような要素が結構含まれていましたね。何度か驚かされました。
特に遙が魔法を使った時などはびっくりしましたね。彼女は一般人だとばかり。
まあ絶対記憶能力とか、それっぽいような要素があったことは確かですけど。
むしろ妹の方が気になってね……あの子何者なんだろう……。


キャラ的においしいのは香音でしょうか。救いようのない安芸の鈍さに冷静に突っ込める貴重なキャラかと。
あとは上にも書きましたが妹の仄香。謎に包まれたキャラは好きです。シスコンっぽいところもいいですね。
主人公の2人に関して言うならば、遙はまっすぐで可愛いらしいところもあっていかにもヒロイン然としていますが、安芸はどうにもヒーローっぽくありませんね…。
基本的に冷めている?というか流石に遙の目の前で香音に口移しってどうなの……?
先をまだ読んでないから分かりませんが。これって恋愛に発展するのかしら……。
うーん、頑張れ遙。


最後に。
タバコは20歳になってから!