まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『ロクでなし魔術講師と禁忌教典14』感想

ロクでなし魔術講師と禁忌教典14 (ファンタジア文庫)

ストーリー
リィエルの一件を乗り込え、ようやく訪れた平穏。女王陛下の尽力により数十年ぶりに開催されることになった魔術祭典に、アルザーノ帝国魔術学院、聖リリィ魔術女学院、クライトス魔術学院――アルザーノ帝国の各地から有力生徒たちが結集する。「世界の大舞台で魔術の腕を競い合ったお祖父様が見たという光景を、この眼で見たいんです!」その中には、もちろんシスティーナの姿もあり――。帝国代表の覇を競う中、因縁の少女・エレン=クライトスと再会することになるのだが……。選抜会に潜む卑劣な陰謀、そして失われゆく自分たちの未来を解放するため、システィーナは天高く飛翔する!

閉じた輪を解き放て
またしばらくラノベの感想から離れてしまっていましたが、そんな時いつも「あ、感想書かなきゃ」というきっかけになってくれるのがこの作品だったりします。それくらい好きなんです。
今回は5巻以来ではないかというくらいのシスティーナの大盤振る舞いで大満足の巻でした! 魔術戦の成長だけでなく、グレンの隣で彼を支えともに戦う者としての成長ぶりが素晴らしい。こんな風に無条件に信頼されたらグレン=朴念仁=オブジイヤーもうっかりクラッと来ちゃうのでは? クラッと来ちゃいなよユー。
ストーリーも、こういうこともしてくるんだな、という驚きの展開で良かったです。あと純粋に魔術祭典が楽しい!


世界的な魔術競技大会・魔術祭典の代表選出のため、アルザーノ帝国魔術学院に集結した有力魔術学院の生徒たち。
中でも一際異彩を放つ才能、クライトス校のレヴィン。しかしそんな彼に真っ向から立ち向かう才能の持ち主がアルザーノにもいた。もちろん我らがシスティーナである!
グレンやイヴから鍛えられ、今まで幾度もの危機を乗り越えてきた彼女。相対してきた敵のレベルが違いすぎて、一体彼女がどれだけ魔術師として成長しているのか微妙に分かっていなかったのだけれど、同年代の生徒の中で戦うとこんなにも違うのかと改めて驚き。
いつの間にやら疾風脚も完璧に使いこなせるようになっているし、この子は一体どこまで行ってしまうんだとワクワクしてしまいます。


そんな中、不自然な好成績を叩き出すシスティーナの幼馴染・エレンと、彼女の周囲でうごめく怪しげな陰謀。
いやあ、この作品でコレをやってくるとはね。セリカの魔術でも「は?」という感じなのに、古の魔術ときたら、もはや何でもありですね(笑)。
恐るべき真実に気付いているのはグレンだけ。誰かに助けを求めることも禁じられ、どんどん追い詰められていくグレン。
そんな彼の不調にいち早く気付き、何も説明されなくても無条件に彼を信頼し、その手を引っ張ってみせるシスティーナ。いやー、ヒロイン力が高まりすぎて他の追随を許さない勢いですわ。システィーナはその働きに比して何かと報われないことも多いので、今回ははっきりと彼女がメインヒロインを張ってくれていて嬉しかったです。
ラストバトルで彼女が披露した新魔術、ちょっととんでもない出来なのでは? これから魔術祭典の本戦も待ち受けているわけだし、さらなる活躍に期待爆盛りですわ……。
それから、新キャラクターの登場によってメインストーリーもまた大きく進みそうな予感。次巻も楽しみで仕方ありません。


できればウェンディも代表に選ばれてほしいな。カッシュはどっちでもいい(笑)。

Wake Up, Girls!FINAL LIVE~想い出のパレード~に寄せて ライブレポではない何か

 初めに言っておくけれど、僕はライブレポというものを書くのが苦手である。ちょっと興奮するとすぐに脳が働かなくなる質なのでライブ自体の記憶もあんまりなかったりするし、細かい演出などの見逃しも多いし、現に今回のライブに関してもWUGちゃんによるせっかくの演出をひとつ、丸々見逃していたことが既に分かっている。最後なんだから全員の姿をしっかり見ようと思いつつも結局推しの姿ばっかり目で追ってしまっていたりもするのでレポートと銘打って書くのはどうも違うように思う。目が7つあればよかったのに。
 であるので、今回書くものはライブレポではない。僕があの日、2019年3月8日、見たものと聴いたものと感じたものの記憶、ただそれだけである。前回の記事のように読まないでくれなどとは言わない。あの日、一緒にさいたまスーパーアリーナにいた人には、ぜひ読んでほしい、そしてそれぞれが感じたものを共有したい、そう思っている。なお今回の記事を書くにあたって(何せ自分ではセットリストすら正しく思い出せないので)ファミ通.comのレポートアニメイトタイムズのレポートを参考にしている。どちらも愛に溢れた非常に素晴らしいレポートなので一読をオススメします。あ、それと、どうしても推しのことが多めになってしまうのはどうか許してください。長いです。




まずは3月8日以前の話

 前回書いたように、さいたまスーパーアリーナにはTwitterの知り合い7連番という態勢で臨むことになった。普段からライブはソロ参戦が当たり前の僕にとっては異例もいいところである。ではなぜそんなことになったのかというと、きっかけは今井麻美のニコニコSSG今井麻美さん、鷲崎健さん、そして他ならぬ吉岡茉祐さんと生電話をする栄誉にあずかったことによる。まさか本当に電話がかかってくるとは思わなかったのだけど、かかってきてしまったので、万が一の時のために用意しておいたセリフが口から湧いて出てきてしまった。恥ずかしいのでここには書かないけれどアーカイブの動画が無料で見られるので気になる人は見てください。いややっぱり見ないでください。
 そんなわけで、わぐらぶのチケット先行では迷わず7枚応募した。なんとしてもSSAを埋めなくてはという思いはあったし、たぶん生電話がなくても3~4枚は買ってたけれど、さすがに7枚は無茶なんじゃないかと自分でも思った。なんといってもぼっちなので。


 それから、フラワースタンドも注文した。自分では今まで一度も出したことがなかったので何が何だか分からないままだったけれども、HOMEツアーKADODEで公演のたびに増えていくフラスタの数に、何か感じるものがあったんだろう。フラスタを出すというのはある意味究極の自己満足だと思う。出したところで演者に金銭が入るわけでもなし、ただただ、7人の出発への花道の一部になりたい、WUGへの花でいっぱいになったSSAが見たいという、そんな自分の欲のためだけに出した。

当日朝~公開リハーサル

 さいたま新都心には6時前に到着したが、現場にはすでに何百人の列ができていた。SSAに来るのは去年のアニサマぶりだけれど、どうしてもアウェー感の拭えなかったあの日と比べると、居心地はまるで違う。ここにいるみんながWUGの最後を見届けにきたんだなあ。嬉しさと切なさが入り混じった気持ちで物販待機列に並び、「WUGの吉岡茉祐」さんへの最後のお手紙の内容をiPadにメモりながら待つ。さいたまのビル群の向こうから朝日が昇る。Wake Up.
 思わぬ購入制限もあったけれど、幸い買いたいものは全部買えて、交換で缶バッジは全員分揃えたし、ステッカーもちゃんと推しの分を確保できた。公開リハーサルの入場パスもゲット。その際に見えたフラスタの多さに目を見張る。しかもまだ次々と運び込まれていく。着々と出来上がっていく7人のためだけの花道。顔が自然にほころんでしまう。


 公開リハーサルは1時間程度の長さだったけれども、「リトル・チャレンジャー」「止まらない未来」という思わぬI-1曲の披露で満足感が凄かった。「本番ではあんまりMCの時間が取れないから」といっぱい喋ってくれたWUGちゃんの心意気も嬉しい。と同時に、「リトル・チャレンジャー」を本番でやらないということは(もしもI-1曲をやるならリトチャレは絶対に入ると思っていたので)もしかしてI-1曲は本番ではやらないのかな、それにMCが少ないということはそれだけたくさん曲を詰め込んだということだな、という予想なんかをしていた。本番ではトロッコ曲だった「地下鉄ラビリンス」7 SensesのダンスVer.をリハの方で披露してくれたというのもありがたい。WUGちゃんは本当にファン心理をよく知っている。SSAでのライブを控えた「約束の地で待ってて」合唱、最上級にエモかったなあ。

入場まで

 リハ直後、列が長すぎて諦めていた円盤ブースが空いていたので並び、WUGちゃんのコメントシートコンプのために63000円ぶん散財した。


 この63枚の紙の束を毎日のように眺めてはニヤニヤしているので全然後悔はしてないんだけれども、正直ライブ前特有のテンションに任せてちょっと無茶した感は否めない。カード支払い日が怖い。
 それから、昼ごはんを食べつつお手紙を清書したり、僕とは別に来ていたトランペ氏と会っていくつか予習しておくと楽しいポイントを伝えて予習してきてもらったり、数少ないワグナーの知り合いに挨拶したり、6人の連番者と集合して僕がいかにこの1年間WUGに情熱を捧げてきたのか語りまくって苦笑いされたりした。あの時はちょっとおかしなテンションだったんです。すまん。
 ところでこの6人、5人はWUG単独ライブへの参加がほぼ初めてか、もしくは2回目くらいという新規で、1人は最初の2~3年くらい追っかけていたけれども近年少し遠ざかってしまっていたという古参ワグナー・R氏だった。ちなみに全員ラノベクラスタ(ただし今ラノベを読んでいるとは限らない)である。


 入場。リハのときに既に確認していたので知っていたけれど、ちょっととんでもない良席だった。何せアリーナA3、花道真横の端っこである。前方ステージのWUGを見るにも、中央ステージのWUGを見るにも、モニターはいらない。そんな席を引き当てたことに感謝しつつ、本当は連番者に譲るべきだったのだけど、ここだけはごめん! 許してほしい! と一番端、花道真横の席をもらう。快く譲ってくれてありがとう。それから、アリーナ入場では見られなかったフラスタを見に行くために席を立った。人の波をかきわけて自分の出したフラスタを探す。あった。
期待以上の仕上がり。フラワースタンド.jpさんありがとうございます。
はなしごとさんもありがとう。
 席に戻るとモニターにはi☆RisのCMが流れており、次いでWUGのシングル曲のCMが連続で流れてきた。隣に座ったR氏(ワグフェス2014のタオル装備)が「これ見てるだけでちょっと来る」と呟く。CMが終わる。BGMでまさかの「ハートライン」がかかる。HOMEツアーを通して一気に大好きになった曲だった。仙台公演ではさんざん泣かされた曲だ。思わずよぴまゆコールを入れた。僕だけでなく、広いSSAにワグナーのコールが響く。思わず振り返る。本当に400レベルまで人の影がある。想像を絶する光景だった。そしてあのフレーズが流れる。

はじめましての瞬間を忘れない

 仙台公演のあとから、このフレーズが僕の涙のトリガーになってしまっている。仙台でさんざんっぱら泣きたおしてしまったので、今日は極上の笑顔で7人を送り出すんだと決めていた。さっきのお手紙にもそう書いた。だから泣いちゃだめだ、そう思いつつもやっぱり目が潤んでしまった。意思が弱いなあ。
 そんなわけで、きっとどこかでは泣いちゃうんだろうと思っていたFINAL LIVE、僕は最初から泣いていた。パレードが始まる。

そして本番

 今回の影ナレは松田マネージャー、丹下社長、そしてまさかの早坂だった。太田じゃないのか……とも少し思いつつ、ここで表に出てこないのが太田らしいところだなと思ったりもする。暗転。映像が流れる。7人がそれぞれの地元からSSAに向かっていく。そしてあの曲が流れ出す。

1.タチアガレ!

 問答無用でぶち上がる前奏。SSAに響き渡る「Wake Up, Girls!」。爆発。思わぬ演出に仰天。そして煙の向こうには7人の姿。なんと制服だ! もし着るのなら仙台だろうと思っていて、まさかSSAで制服を着て登場するとは思わなかった。見るのはたぶん、舞台に続いて2回目だけれど、それにしてもSSAでワンマンライブを開いておいて、その最初の衣装がバラバラの制服なんて声優ユニット他にあるか?(あったらごめんなさい)
 それにしても、「タチアガレ!」か。この曲は、やるなら最初か、本編ラストか、アンコールラスト、そのあたりだろうと思っていた。結果的にその予想は2つ当たりで、全部外れだった。それにしてもこの曲は強い。どこまでも強い。そして印象的なのがWUGちゃんたちの表情だった。誰も悲しげな顔なんてしていない。むしろとても楽しそうで、輝くアイドルの顔をしていた。涙が引っ込んだ。全力で楽しもう、楽しませようとしてくれている彼女たちに、僕らも応えなくてはいけない。だから笑って、「タチアガレ!」と全力で叫んだ。

2.16歳のアガペー

 「16歳のアガペー」のイントロがかかるとワグナーは崩れ落ちる、という定説ができあがってしまってからちょっと崩れ落ちにくくなってしまった(笑)のだけど、この流れはさすがに崩れ落ちるしかなかった。だって制服なんだもん。「タチアガレ!」の後なんだもん。君の名前を呼ぶ時、一瞬「WUGちゃーん!」って叫ぼうかなという考えが頭をよぎった気もするんだけど、結局推しの名前を叫ぶことにした。実際にそう叫んだ人もいたようで、最後なんだから全員を、という思いと、最後だからこそ推しの名前を、という思い、どちらも間違ってはいないんだろう。口が2つあればよかったのに。その分、2番では全力で7人全員への想いを込めて「オレモー!」と叫んだ。

3.7 Girls War

 まさかの初期曲三連チャン。思う存分7人全員の名前を叫べる。まゆしぃコール、さすがにHOMEツアーのときほど響き渡るというわけにはいかなかったけど、届いたかな。隣のR氏がしっかり入れてくれていて嬉しかった。中央ステージでのパフォーマンスでは振り返ってモニターを見るべきか少し悩んだけれど、結局生の彼女たちの姿を見ることにした。だから表情とかはあまり分からないのだけど、きっと全員が一等星級の輝きを放っていたんだろう。円盤が楽しみである。よっぴーの「流した涙ファー」に上がる歓声。そうだよな、制服での7GWだもんな。青山吉能という子は、本当によく、演出というものを知っている子なんだ。

4.ゆき模様 恋のもよう

 短めの挨拶MCを挟んでかかったこの曲は予想できていなかった。ライブ前に連番者の1人に送っていた予想曲リストからも綺麗に外してしまっていた。HOMEツアーでもほとんど披露されなかったし。思えば、制服で登場した時点で想定しておくべきだったかもしれない。イントロが流れたとき、思わず後ろを振り返った。初見の人たちが周りを見て合わせてくれているんだろう、徐々に白に変わってゆくペンライトの波が美しかった。改めて聴くと、ほんとうに瑞々しくて綺麗な曲だ。サビラストのまゆしぃの語りかけるような歌声がとても好きなんだ。

5.言の葉 青葉

 僕は昔からどうも、バラードよりもテンションの上がる曲ばかり喜ぶ傾向にあって、自分でも良くないところだと反省しているんだけれども、この曲はHOMEツアーを経てはっきりと好きになったバラード曲だ。もっと言うと「雫の冠」も「TUNAGO」もそうなのだけれど。サビで振りコピをするワグナーが多いけれど、個人的にはこの曲は棒立ちでじっと聴き入る曲かなと思っている。間奏の、7人の手から手へと何かが渡されていき、最後にまゆしぃが全員と顔を見合わせる振りが大好きで、いつも見入ってしまう。それからこの曲の落ちサビのまゆしぃは本当に素晴らしい。声が震えるか震えないかというギリギリの一線で感情豊かに歌っていて、ただただ見事だ。それからラスサビは、盛岡公演以降ついつい自分でも口ずさんでしまう。「一緒にいよう」という歌詞の通り、一体感に包まれる不思議な曲だと思う。

6.One In A Billion

 アニメ映像から繋がる「次」はこの曲だった。衣装もチェンジし、俗にいう黒衣装へ。この曲はとにかくよぴまゆの歌が強くて大好きな曲で、数日前に正しいコール(ドキドキ、とかペコペコ、の部分)を知ったのでそれに気を取られてしまったのもあって、光が7人+May'n部長の分を照らしていることに全く気付かなかった。不覚すぎる。最初に書いた見逃し演出というのがこれである。円盤になったときの楽しみがひとつ増えたと、そう考えよう。余談だけれど、May'n部長が自分でチケットを取ってアリーナで見ていたということを知って感激してしまった。愛だなあ。今までWUGver.しか聴いてなかったけれども、WUMver.もCD買ってちゃんと聴こう。そう思った。

7.素顔でKISS ME

 今回のライブ、エモさや思い入れを抜きにして一番驚いたのはこの曲かもしれない。元々フォーメーションチェンジの見事さに毎回見惚れる曲なのだけど、正面、右、左と流れるように7人が向きを変えてサビを歌うSSA専用の360°ダンスには本当に感嘆した。「恋ってそういうもんかも」のよっぴーの歌声が毎度ながら格好良すぎていつも「かっけぇ」って呟いてしまう。いつもよりもイケボに振ったかやたんやみにゃみの声も大好きな曲。

8.恋?で愛?で暴君です

 さあ水色を振れ! 我らがリーダー、青山吉能SSAの真ん中に立つ。間奏の洗濯機ダンス、響き渡るクラップ、そして第五人格回復ポーズからの(笑)よっぴーの大爆発。コミカルな歌も激しいダンスもぶち上がるコールも何もかもが最高のエンターテイメントだ。

9.キャラソン1サビメドレー/Non stop diamond hope

 7人はトロッコに飛び乗り、ここでまさかのキャラソンメドレー。これもまた予想外のチョイスだった。サビだけとはいえ、キャラソンでは一番好きな「ステラ・ドライブ」が聴けたこと、「スキ キライ ナイト」で「かやが好きー!」できたこと、「オオカミとピアノ」でシャンシャンできたこと、そして「WOO YEAH!」でイェイイェイできたこと。もちろん「ハジマル」「可笑しの国」「歌と魚とハダシとわたし」も素晴らしく、最後の「Nssp」では自然にSSAいっぱいに綺麗な虹が出来上がっていてただただ綺麗だった。ちなみに僕は自分のブロックの側に来たみにゃみではなく、対岸のまゆしぃを見ていたので(だってそっちの方が見やすかったのだ!)しばらく黄色ではなく赤を振っていて、色分けに気付いたのは最後の方だった。ごめん。

10.ワグ・ズーズー

 ひたすらに楽しい。トロッコまでの距離は遠いけれどもやっぱりモニターは振り返らなかった。7人に届けと全力で振りコピした。

映像:WUGちゃんねる!SSA特別編

 見慣れたセットがモニターに映し出されて思い切りはしゃいでしまった。僕がWUGを好きになったきっかけの大部分はやっぱりこの番組にあるんだよなあ。MCが少ない分だけ、映像でもWUGちゃんのワチャワチャが見られたのが嬉しい。完全版の公開までありがとう(ファミ通presents WUGちゃんねる! さいたまスーパーアリーナ特別編【完全版】 - ニコニコ動画)。ぺらじもありがとう。初見の人でも爆笑してたよっぴーのいじられキャラっぷりに拍手。

12.HIGAWARI PRINCESS 7人ver.

 大好きな5周年衣装で登場した7人。「今日はWUGちゃんがプリンセスでーす!」HOMEツアーの時から、いつ来るかな、いつ来るかなと思ってた7人全員プリンセスver.の「ヒガプリ」! そうだよ、今日こそは全員がプリンセスなんだよ! これまた中央ステージだったのでちゃんとは見えなかったけれど、ラストで全員がポーズを取るのは分かったので僕はちゃんと臣下の礼。

13.スキノスキル

 ペンライトは緑へ。草原を走るイメージ……と思って結局ほとんど使えてない草ブレードを光らせてみたはいいものの、やっぱり振りにくくて&色変換が面倒くさくてやめた気がする……。草ブレードは持っていることが価値だからそれでいいんです。1人ずつ次々に歌っていく部分、まゆよぴの「傷つけてく」「ことさえある」の高音にいつも耳が幸せになる。

14.僕らのフロンティア

 また水色へ。この曲も振りコピが楽しいよねえ。ラスサビはもちろん黄色チェンジするのだけど、この時のみにゃみの声の伸びが本当に素晴らしかった。WUGちゃんねるの映像で「わりと後半戦」という言葉が出ていたこともあって、このあたりから淋しさがだんだんぶり返してきていたような気がする。

15.7 Senses

 HOMEツアーで何度も歌われて、そのたびに約束の地への道しるべとなってくれた大好きな曲。まゆしぃコールもしっかりと響かせて、とうとう約束の地、約束の時にたどり着いた。この合唱、どれだけ泣いちゃうだろうと思っていたけど、一緒に歌っている瞬間は不思議と清々しい気持ちだったように思う。

16.極上スマイル

 この曲が来たら、もう泣いちゃいられない。それグリコジャンプ。楽しさが高い高いSSAの天井すら突き抜けていくように感じた。歌詞を間違えたみゅーちゃんにつられて僕も思いっきりコールを間違えてしまった。それすらも楽しい。

映像:I-1club&ネクストストーム&RGRからのメッセージ

 この映像がたぶんトリガーだったかなと思う。そりゃ、だってもう、泣いちゃうじゃん。こんなの。I-1まではまだギリギリ泣かずに見れていたんだけれども、大坪さんの名前が出た瞬間になんかもうだめだった。

17.雫の冠

 MEMORIAL衣装にいよいよ最後を感じる。「雫の冠」もHOMEツアーを通して好きになった曲。未だに歌詞の意味は掴みきれていないけれど。「ぽとぽと」のまゆしぃと「いつかは」のよっぴーが素晴らしいんだ。

18.少女交響曲

 遂に来てしまった。やっぱりこの曲は帝王だ。全力の「Wake Up, Girls!」でボルテージは最高潮へ跳ね上がる。合いの手を全開で叫びすぎて、正直ちゃんと言えていた自信がない。そしてよぴまゆの競演。力と力、美と美のぶつかり合い。なんて凄いものを見せられているんだろうか。僕はまゆよぴ信者なのでここで2人が手を合わせる振りが大好きなんだけれども、今回はお互いがお互いの手をきゅっと握っていた。お互いを信じ、それでいて競い合う両者の強い思いが込められている気がして、胸が詰まる。でもその手は離れていく。ごめんさよなら。ここでまた泣いた。もう涙腺がばかになってしまっている。

19.Beyond the Bottom

 WUGの魂。元々とんでもない曲だったが、HOMEツアーを経てさらにそれを更新し続けてしまった。もはや意味のわからない曲。この曲を歌い踊っているときの7人は全く文字通りの意味で神々しい。まゆしぃは言わずもがな、他の6人もやはり、この曲はどこか違うものが歌に込められているように聴こえる。この曲だけは、未来永劫Wake Up, Girls!にしか歌えない曲だろう……そんな風に思いながら見ていた。それから、そう、もちろんその言葉だけは彼女が叫ばなければならない。「WUG最高ー!」

20.海そしてシャッター通り

 ここからWUG組曲。新曲4曲はこういう風に入れてくるんだろうなあとは思っていたけど、改めて4曲通して聴くとより「終わり」を強く感じる。か細いようででも力強いまゆしぃのソロがとても好き。

21.言葉の結晶

 WUGの最高のパフォーマンスがSSAに降臨する。特筆すべきはやっぱりよっぴーの無機質な歌声と、あいちゃんのダンスの切れ味かなあと思う。始まる前にR氏に「言葉の結晶は凄いですよ」と伝えていたのだけど、終わったあとに小さく「すごい。これはすごい」と言ってくれたのが嬉しかった。ライブが終わった後に聞いたところによると「凄すぎて涙が引っ込んだ」らしい。ちなみに次の曲でまた泣いたらしい。わかる。

22.土曜日のフライト

 上手になんて忘れられねえよなあー! とも思いつつ、卒業していく少女たちの決意の表情に思うところがあって、意外にもこの曲では泣かなかったような気がする。聴けば聴くほどいい曲なんだ。

23.さようならのパレード

 で、こっちで泣いた。や、もう、だってこれはしょうがない。あまりに直接的にそういう曲だから。モニターに歌詞を映す演出は本当にずるい。会いたいなあ。また会いたい。極上の笑顔で。WUGの旗がたなびいてファンファーレが鳴る。「Wake Up, Girls!」コール。涙でもはや声らしい声にならない。出発の時間だ。次々に一礼をしていく7人の星々。手首がちぎれるかもというくらいに拍手をした。会場いっぱいの「Wake Up!」。この場所にいることができて本当に良かった。

EN1.SHIFT

 ここに来て改めて周囲を見回してみた。SSAいっぱいに広がる緑の海。WUGを呼ぶアンコールの嵐。アニメで見た景色が確かにここにあった。暗転中のステージの中、スタッフが動く。あれは……椅子……だと……? なんてとんでもないセットリストを考えるんだ、WUGちゃん。さっきまであれだけセンチメンタルな気分だったのに、それを力技で楽しいに引き戻してくるんだからたまらない。

EN2.地下鉄ラビリンス

 ハイテンションに次ぐハイテンション。まさかとは思ったけど、SSAでもラップバトルを仕掛けてくるとは、さすがだぜチェケラ。ライブ映えという一点において、この曲に勝る曲はそうそうないんじゃないかと思わせる。WUGちゃんと永遠にラップバトルをしていたかった。

EN3.TUNAGO

 WUGと東北のつながりを、新参者の僕はそれほど深く知らない。この曲も最初に聴いたときは「ふうん」くらいに思っていた。でもWUGのことを追えば追うほど、知れば知るほど、WUGがどれだけ東北に対して強い思いを持っているのか、そしてこの曲にどれだけ特別な思いを抱いているのかがわかってくる。振り付け動画を見ていなくても、自然に覚えてしまう。いつの間にか大好きな曲になっている。間奏の地の底から響いてくるような低音が好きだ。CDではこのズシンズシンとくる低音は味わえない。東北の大地に種が落ち、芽吹き、いつか花を咲かせる。つないでいかないとな。また近いうちに東北に行こう、そう思った。

WUGからの手紙

 再びの暗転。でも当然終わりではない。だってまだあの曲を歌っていない。ダブルアンコールに応えて登場した7人はPolaris衣装だ。そうそう、それそれ! と思っていたら、なんと手紙を書いてきたという。そんなのずるい……。だって、仙台であれだけ泣いちゃったから、今度こそ極上の笑顔で送り出すぞと思っていたのに、完全に泣かせに来るなんて(もう散々泣いてるけど)! それぞれの手紙の内容は、ファミ通.comのレポートに詳しく乗っているのでぜひそちらを読んでほしいのだけれど。とりあえず僕はというと、最初のみゅーちゃんの「WUGを見つけてくれてありがとう」でもう既に泣き崩れ、WUGを核としてこれからも光り続けるだろうななみんの未来を思い、WUGのことが本当に大好きだからこそボロ泣きのみにゃみの姿に追い打ちをかけられ、まゆしぃの「これからもよろしくお願いします」に強く頷くと同時に「人生で一番幸せです」という言葉にとどめを刺され、あいちゃんの桜を引き合いに出した決意表明に胸を温かくし、かやたんのよっぴーいじり(天才かよ)と、よっぴーの「みんなの人生も明日から第二章」発言で思い切り笑って、もう感情をどこに向けたらいいのかわからなくて、すでにタオルは涙でガビガビだった。改めて、凄いグループを好きになったんだなあ。

EN4.Polaris

 WUGの曲でどれが一番好き? と聞かれたとき、僕はきっと、さんざん迷った挙げ句に、やっぱりこの曲を挙げるんじゃないかなと思う。WUGの7人が綴った大切な詞。彼女たちは僕らのPolarisであり、僕らもまた(ありがたいことに)彼女たちのPolarisである。だから、今は精一杯彼女たちを照らそう。SSAを満天の星空に染め上げよう。僕らに背を向け、小さな7人の世界でお互いの顔を見合わせながら笑い合う7人。そしていつか伝説となる落ちサビへ。驚くほどに赤く染まったSSAの真ん中で、高らかに歌い上げる我らがセンター。「満点の星空を、ありがとうー!」と彼女が叫ぶだろうということは分かっていた。こちらこそありがとう。心からありがとう。貴女を追いつづけて本当によかった。ラララララの大合唱と、肩組み。間違いなく最高の瞬間がそこにあった。

EN5.タチアガレ!

 「Polaris」であまりに綺麗な終わりを迎えたので、もしかしたらこれで本当にラストなんじゃないかと思っていた。でもなんだか諦めきれない思いがあって、会場と一緒にまた叫んだ。「Wake Up, Girls! Wake Up, Girls!」正直もはや喉はガラガラだったのだけど、叫ばずにはいられなかった。そして彼女たちは三度姿を現す。吉岡茉祐の全力の煽り。「灰になる準備はできてますか」も「明日のことは考えず」も、こんな最後の最後で入れてくるなんて。とんでもねえアイドルもいたもんである。一気に膨れ上がる熱量。もはや涙はない。最後とかさよならとか考えなくていい。ただ全力で楽しむだけだ。全力で笑うだけだ。全力で叫ぶだけだ。「タチアガレ!」
 曲が終わり、7人はステージ後方へ。マイクを通さず叫んだ「以上、Wake Up, Girls!でした! ありがとうございました!」はSSA中のワグナーの胸に届いた。正真正銘最後の「Wake Up, Girls!」コールとともに彼女たちは消えていく。いつまでもいつまでも、叫びつづけていたかった。

ライブ後~お見送り

 興奮と感動と激情でボーッとした頭のまま、連番者と一緒に出口へと向かう。みんな口々に「すごかった」「あんな格好いいとは思わなかった」「誘ってくれてありがとう」と言ってくれて、こっちこそ来てくれてありがとうという気持ちでいっぱいなのに、そんな風に言ってくれたのが嬉しくてたまらなかった。R氏は「この1年間の現役のワグナーの熱意が、WUGちゃんをSSAに連れていってくれた。少し離れていた自分たちがまた彼女たちに会えたのもそのおかげ。ありがとう」なんてことを言ってくれて、さっきまでさんざん泣いていたのに、また泣きそうになってしまった。最後の1年間だけだったとはいえ、僕が応援したことの意味も少しだけあったのかなあ、そんな風に思えた。ありがとうございます。でも僕は本当に、あの日来てくれた13000人全ての人にありがとうを伝えたい。初めてWUGを見るというあなたが来てくれたから、現場を離れていたあなたたちが戻ってきてくれたから、あの景色をWUGちゃんに届けることができました。来てくれてありがとう。本当にありがとう。

 お見送りは、SSAを一周して最後にWUGちゃん7人に見送ってもらうというもの。人数も人数なのでほんの数秒という時間だったけれど、まゆしぃとしっかり目を合わせて「ありがとう」と小さく言えたこと、まゆしぃも「ありがとう」と言ってくれたこと、きっと一生忘れないと思う。ただでさえ時間も押していたのに、あれだけの人数を最後までお見送りするなんて、相当無理をして企画してくれたんだろうな。最後の最後まで、もう感謝しかない。

パレードを終えて

 あまりに素晴らしいライブだったHOMEツアー仙台公演を終えて、僕は正直「SSAはライブの完成度という意味で仙台を超えるのは難しいだろう」と思っていた。それはWUGちゃんのパフォーマンスどうこうという問題ではなく、常連のワグナーで埋め尽くされ、ホールのしっかりした音響で、距離感も近く見せることができた仙台と、初見も多く、広い会場でコールもあまり響かず、距離感も遠いSSAとでは、どうしても前者の方がライブの一体感では勝ってしまうだろうと。WUGはツアーを通して常に最高を更新し続けてきた奇跡みたいなユニットだけれど、こればかりはどうしようもできないだろうと。この期に及んで、僕はWUGを甘く見ていた。まさか本当に仙台を超えてくるなんて、だって、予想できないでしょう?

 SSAで見るWUGの7人はどこまでも輝いていた。13000人に最高を見せるんだ、楽しんでもらうんだ、そして楽しむんだ。そういう思いが歌やダンスひとつひとつから透けて見えて、だからこそ見ているこちらも全力になった。何が違ったかといえば、やっぱり表情じゃないかと思う。言葉にするのは難しいけれど、決意みたいな。毅然とした表情で。きっと誰よりも淋しいはずのWUGちゃんがそういう表情を見せてくるのなら、僕だって悲しんでいる余裕なんかないという気持ちになった。

 本当に素晴らしいライブだった。間違いなく人生で一番のライブだった。いっぱい楽しんだし、いっぱい泣いてしまったけれど、全部ひっくるめて最高の想い出になった。WUGは、最後の最後まで最高を更新し続けるユニットだった。このユニットを、たった1年未満だけれど、追いかけることができて本当によかった。WUGちゃん。最高の歌をありがとう。最高のダンスをありがとう。最高の景色をありがとう。今胸の中にくすぶっている熱は、きっといつか冷めてしまう。きっとそれが「上手に忘れる」ということなんだろうけれど、推しが「これからもよろしく」と言ってくれたから。僕は一生ワグナーのままだし、一生あのライブを忘れないだろう。

 ああ、円盤が楽しみだなあ。見たらまたいっぱい泣いちゃうかな。でもきっと、それよりもいっぱい楽しいんだ。それだけは間違いないことなんだ。

一介のラノベ読みがWake Up, Girls!という物語にどっぷり飲み込まれたお話

かつて、或る芸能プロダクション社長はこう言い放った。

松田、アイドルってなんだと思う? ……物語よ。
              ――――丹下順子



 ……とまあ、本文の内容を考えるよりも先にタイトルを考えついてしまったので一見大仰な書き出しとなってしまったのだけど、なんのことはない、Wake Up, Girls!の話である。
 最近のTwitterを見てくださっている方ならご存知のことと思うけれど、ここのところの僕はどう贔屓目に見ても「ラノベ読み」と呼べるような活動をしていない。いや、読んではいる。買ってはいる。いるのだけど、どうも身が入らないというか、優先順位がはっきりと下がってしまっている。


Wake Up, Girls!のせいだ。


 こんな世界の隅っこのブログまで読んでくれている真摯なラノベ読み諸氏には本当に申し訳ないと思っている。でも許してほしい。3月で解散する彼女たちの、正真正銘のラストライブが3月8日に迫っている。だから3月までは、3月までは僕を、ワグナーでいさせてほしい。こんなにも完全にはまってしまったコンテンツは、それこそライトノベル以来なのだから。
 今回は3月8日のSSAに向けて、僕がどのようにして、これほどまでにWUGに落ちるに至ったかを備忘録的に書いていこうと思う。正直いって、ラノベ読みはもちろん、ワグナーにとっても全然面白みのない記事、もしくはポエムになると思う。だからどうかここでブラウザバックしてほしい。恥ずかしいので。






 よし。誰もいなくなったな。じゃあ語り始める。
 僕が初めてWUGを生で見たのは、あの伝説のイベント「MONACAフェス」でのことだった。参戦目的はもっぱらアイカツだったのだけど、初めて生で見るWUGちゃんのパフォーマンスに驚いたのを覚えている。うーん、上手く言えないのだが、なんだかすごく熱を感じたのだ。もちろん大好きなSTAR☆ANISや、アイマスチームにもそれは感じたはずなのだけど、もっともっと全力全開でぶつかってくる感じというか。本能的に、「あっ、この子たち応援したいな」と思わせてくれるエネルギーがある、そんなグループだった。誰一人として、名前すら知らないのに。
 ただ残念なことに、その時は単独ライブに参戦するまでには至らなかった。アニメは全話見たし、今Twilogを遡ってみたらベストもしっかり買っていたみたいなのだけど、やっぱり固定ファンがすでについているライブに新しく乗り込んでいくのは勇気がいる。誰か誘ってくれーと待ってる間に時は経ち、すっかりMONACAフェスのときに感じた熱を忘れてしまっていた。今から思えば、本当に本当にもったいないことをしたと思う。あの時にワグナーになっていれば、あのツアーにも、あのイベントにも、間に合ったのになあ。


 戻らない過去を嘆いていても仕方がないので、WUGとの再会の話をする。MONACAフェスから丸2年。2018年4月。たまたまニコ生で見ていたWUGフェス2016一挙放送で、いつか忘れていたWUGへの熱がどこかから再びぶり返してくるのを感じて、そしたらなんと5月に幕張でライブイベントを開くという。仕事のシフトを見たら偶然空いてる。しかも一般販売のチケットがまだ残っているらしい。行くか。行こう。そうして僕は運命の扉を開いた。
 同行者がいないもんだから、予習は独学でしなければいけない。アニメを劇場版BtBまで見て、たまたま録画してた新章も見て、3rdのライブBDも買って見て、WUGちゃんねるの生放送もたまたま見た、らしい。正直記憶にないけど、Twilogを見たらそう書いてある。ほんと、沼に落ちる(この言い回し、実はあまり好きではないのだが)のは一瞬なのだなあ。


 Green Leaves Fesに参戦する前から、推しは決まっていた。実をいうと、MONACAフェス以前に決まっていた。2014年の年末、ニコ生の「電波諜報局」に我らが姫・田村のゆかりんがゲストで出た回がある。それはもう最高に面白い回で、タイムシフトやグレーゾーンな方法で何度も何度も見たのだけど、その回のもう一組のゲストがWUGの吉岡、青山、高木だったのである。そこで、とんでもない可愛さを見せてくれたのが吉岡茉祐だった。今でも某所で見られるので、もし興味があれば「天才まゆしぃ」でググるとよろしい。
 ともかくその記憶が強烈にあって、最初から推しはまゆしぃだったのだけど。予習の際に見たライブ映像の、歌やダンスのイケメン極まる姿にまた惚れ込んだ。


 グリフェスは衝撃的だった。2階スタンドの遠目の席だったのでまったり楽しもうなんて思っていたのが大間違いだった。遠いステージからでもビシビシと突き刺さってくるエネルギー。ファンの投票によって選ばれた最強のセットリスト。すぐ後ろの通路をWUGちゃんが走り抜けていったのはダメ押しだった。や、マジ、まさかこんなところまで来るとは思わないじゃん。まゆしぃがすぐそこで歌って踊ってくれたのは嬉しかったなあ。思えばゆかり王国民にとって「推し」などというものは存在しえないし(言わずもがな、全ての国民が唯一無二の存在に絶対忠誠を誓っているからである)、STAR☆ANISをはじめとしたアイカツの歌唱担当にも特に「あの子を特別に応援する!」といった思いは抱かなかった。僕には今まで「推し」というものがいたことがなかった。だから、あるグループの特定の誰かを好きになるということが、こんなに楽しいことだと初めて知ったのだ。WUGにはまるきっかけは、そんなところにも転がっていたのかもしれない。
 グリフェス当日にわぐらぶに入会して、WUGちゃんねるにも登録して、ホラーゲームに絶叫するまゆしぃの愛らしさを堪能した。なんと、WUGちゃんねるに送ったグリフェスの感想がまゆしぃに直接読まれたりもした。順調に新参ワグナーとしての道を歩んでいった、そんな矢先にあの情報が舞い込んできた。


Wake Up, Girls!、2019年3月をもって解散。


 えーーーーー、うそでしょーーーーー。衝撃よりも先に、唖然としてしまった。だってまだワグナーになって1ヶ月しか経ってない。初参戦のツアーも控えてまだまだこれからというときに、なんでそんなことになってしまったのかという思いが強かった。でも、次にやってきたのは安堵だった。だって、このタイミングでWUGに出会うことができなければ、一生その機会は失われたままだった。あまりにも遅すぎたけれど、間に合ったのだから。
 で、結局のところ、僕がWUGに完全にのめり込んでしまったのはこの解散発表があったからなんだろうなと思う。僕のWUGとの出会いを物語だとするのなら、冒険に出た直後にラストダンジョンに突き落とされたようなものである。そういうタイミングって大事で、ゆっくり育てるはずだった好きが、一気に僕の中で爆発してしまった。HOMEツアーを追っかけることになったのもそのせいである。僕は王国民になってそれなりに経つけれど、今までライブの遠征というと福岡に1回と名古屋に1回行ったことがあるくらいだった。ツアーの全公演は無理でも、せめて全会場を回ろう……なんて無茶なことは、解散を間近に控えたユニットでもなければ絶対にやらなかっただろう。で、回った。最終的には12会場31公演になった(岸和田の2日間が完全にゆかりっくFesとかぶったので、平等に1日ずつ行った結果である)。


 当たり前のことだけど、触れる時間が長ければ長いほど、そのコンテンツへの愛着は増えていく。で、これは本当にWUGの凄いところだと思うのだけど、これだけツアーを一緒に回っても「飽きた」とか「同じ内容だから行かなくてよかった」とか思ったことがたったの一瞬もない。僕はわりと飽きっぽい方なので、セトリが同じライブなら1回か2回行けば十分だと思っている。だから今までも全通なんてしなかったのだけど、WUGに関しては本当に後悔がない。毎公演新しい発見があって、WUGの成長があって、ワグナーの成長があって、バラエティに富んだその地だけの企画コーナーがあって、その地だけのMCで笑い、時に涙し、そして全力で叫ぶ。


 色んな方面から怒られるのを承知でゆかり王国と比べてみたい(なぜなら僕が他の比較対象を知らないから)。田村ゆかりというコンテンツはWUGに比べると圧倒的に完成されている。僕らは完成された彼女の歌声に、素晴らしいステージングに、憧れそして恋をする。それでいて、彼女は常に、今も挑戦を続けている。これだけ完成されていながら、常にファンに新しいものを見せようと上を目指している。どこまでゆけば気が済むのかと、ファンの方が心配になってしまう。そして王国民は、(パッと見は仲がいいようで実は何かとヒリついている)ワグナーと比べると、あくまで僕の感覚でだがやっぱり圧倒的に統制されている。コールはゆかりんのためにあり、ペンライトはゆかりんのために振られる。MIXや光害はおろか、UOすらこの王国には存在しない。
 一方、WUGは常に成長の真っ只中にある。それはメンバーのことに限らず、彼女たちやアニメのことを含んだコンテンツ全体のことでもあり、彼女たちを取り巻くファンのことですらある。HOMEツアーをともに走り抜いて、僕が一番強く感じているWUGの強さである。公演数は尋常でないとはいえ、たかが半年のツアーである。なのに、市原で見た彼女たちの歌やダンスと、仙台で見たそれとは明らかに別物だった。観客サイドから見るならば、前の会場では存在したコールがいつの間にか消えていたりするし、逆にワグナーや時にはメンバーの発案によって新たなコールやペンライト芸が生まれたりもする。ぶっちゃけいざこざもある。正直僕も、前にいたワグナーがMC中にぺちゃくちゃ喋るわMIXを歌にかぶせるわのやりたい放題でイラッとしたことがある。ワグナーは到底一枚岩ではない。しかし、そんないざこざを一旦脇において、仙台千秋楽公演でのワグナー主導のサプライズ企画が成功したりもする。


 別に、どちらがよいとかの話ではない。正直、居心地がいいのは王国の方と思う(もしかしたらゆかり王国にも裏で色々あるのかもしれないが)。ただ、「今」先へ進んでいる、「今」戦っている、というリアルタイムの熱量でいえば、「今」間違いなくWUGの現場は熱い。今まで僕が見た、他のどの現場よりも。WUGは解散という「終わり」に向けてどんどん輝きを増している。超新星のように。そして彼女たちは3月8日、最後の大爆発を僕らに見せてくれる。約束の地・さいたまスーパーアリーナで。
 アイドルは物語である。でも、物語の読み方は人それぞれであって、最終章から読んでも全く構わないと思う。今なら、あざの耕平の一番盛り上がる場面から物語を読み始めるような、そんな贅沢にまだ間に合うのである(申し訳程度のラノベ要素)。だから、3月8日、少しでもWUGに興味があって、平日の夕方に時間が作れる人はぜひさいたま新都心に集合してほしい。WUGちゃんを照らす満天の星空の一員になりにきてほしい。まだ楽天チケットの追加販売が残っているようだし、なんならチケットを余らせているワグナーがTwitterにまだたくさんいるので。読まないでと言ったのに最後まで読んでしまった貴方にこそ、ぜひ来てほしいと思います。


 ちなみに僕はラノベクラスタ7人で連番を組んだよ。一緒に肩を組んでPolarisを歌うんだ。その時、SSAにはどんな星空が見えるんだろう。僕はそれが楽しみで楽しみで、きっと泣いちゃうと思うけれど、やっぱり楽しみで仕方がないんだ。