まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『セックス・ファンタジー』感想

セックス・ファンタジー (Novel 0)

セックス・ファンタジー (Novel 0)

ストーリー
「異性を誘惑し意のままに操る能力」を持つ度を超した女好きの青年シードは、世界に「愛」=「性」を伝えることを生きがいに大陸各地を放浪していた。そんな彼の次の目標は、かつて世界を破滅へと追い込んだ魔神の力を宿した衣、魔衣をまとう美少女――魔衣姫。アティナ王国の国王代理を務める姫君アリーシャだった。彼女とHするため、王国内に潜入したシードだったが、なんと姫様の方から「わたしを堕として欲しい」と持ちかけられ!?

「ノベルゼロどうしちゃったの」と一部で話題になっていたので、もちろん読みました。この波に乗らずして何がラノベ読みか。
まあエロといってもノベルゼロだしな、と少々甘く見ていたんだけれど、これは完全にアレだな? 「高度に発達したエロライトノベルは官能小説と見分けがつかない」ってやつだな?
「セックス」で「ファンタジー」なことは間違いないし、この清々しさはぶっちゃけ嫌いじゃないです。


強大なる帝国に今にも攻め滅ぼされようとしているアティナ王国。
その王女アリーシャは、世界に52人存在するという魔衣姫――魔神の力を宿す衣をまとう少女――の1人だった!
……とここまで読んで、おや、意外としっかり戦記モノ的な楽しみ方もできるかもしれないぞ、と期待してしまったのですが、この物語の主眼がそんなところに存在するわけがないということに気付くのに、大した時間はいりませんでした。
では何かというと、もちろんセックスです(真顔)。


主人公のシードさん、まあ絵に描いたようなクズ男であります。女と見れば抱く。次々に抱く。王女様もエルフも抱く。そして女は落ちる。なんでやねん。
エロをアクセントに、とかそういうことではなく、もう真っ向からヤりまくってますから、つまりそういうことなんでしょうね。
エロいかエロくないかで言えばエロいので、初めからそういうものとして読めばよかったんだ! と妙に納得してしまいました。続刊があればそういうふうにして読みたいと思います。特にエルフが好きな人にはイイと思います。新人姫兵ちゃんが好きです。
どうせここまできたのなら、ぜひ52人の魔衣姫をコンプリートするところまでヤりきってほしいですね。期待しています。


イラストはしおこんぶさん。肉感的な絵柄が迫力ありますな。
エルフハーレムをばばんと見開きでやってくれませんか。ムリですか。


しかし、ノベルゼロで出す意味があったのかどうかは、結局謎のままだな……。

『俺の立ち位置はココじゃない!』感想

俺の立ち位置はココじゃない! (ガガガ文庫)

俺の立ち位置はココじゃない! (ガガガ文庫)

ストーリー
かわいらしい顔と低めの身長が愛らしい少年・須永公平。彼は「カッコイイ男(≒王子)」を目指して、高校デビューを目論んでいた。ところがどっこい、受かった先の高校で、いかにも王子なイケメン女子・新海光瑠にであってしまう。勝手に彼女をライバル扱いする公平だったが、その少女もまた、かわいいと思われたいのに王子扱いされてきた、可哀想な過去があり……? カッコイイ男になりたい「姫系男子」と、可愛い女の子になりたい「王子系女子」。二人の報われない少年少女が織りなす、立場入れ替え系残念学園ラブコメディ!!

王子様になりたい姫系男子とお姫様になりたい王子系女子の学園ラブコメ
周りから求められる立場と自分がなりたい人物像のギャップというのは、誰しもに持ちうる悩みでしょうが、この2人は極端すぎる。
そのまま姫系男子、王子系女子のままでいれば大人気なのだから、それでいいじゃんと思ってしまうけれど、茨の道でも自分の気持ちに素直になって走り抜いてこその青春である、とも言えますか。


男子校の中等部で3年間、不本意ながら「姫」として君臨した姫系男子の公平。
女子校の中等部で3年間、天然の言動で「王子」として君臨した王子系女子の光瑠。
そんな2人は、高校の入学式の通学路、桜並木の下で運命の出会いを果たす――。ってこれ、完全に少女漫画のシチュだ! なぜか男子と女子が反対だけど!
いやあ、男女立ち位置入れ替えもそうですけど、「六花」なる超絶イケメンと美少女揃いの謎グループが学園のトップに君臨していたり(しかも二つ名付きで)、何かと少女漫画チックなラブコメ設定が目立ちますね。あ、大好物です。ドモドモ。
お互いに自分の立場に納得していない男子と女子が、理想の立場を手に入れるために共闘する。いいじゃないですか。恋の芽生えに期待しちゃうじゃないですか。大好物です。ドモドモ。


どうにか王子様になりたいと、特訓した俺様キャラを通そうとする公平はまだいいんですが(めっちゃイテぇけど)、天然の立ち振舞いが完全無欠に王子様入っちゃってる光瑠の壁はなかなか分厚いですわ。笑えるくらい格好良いもん。トゥンク……。
そんな2人が、六花の補佐役として自らのキャラクターとは正反対の仕事に挑み、少しずつ自分の新たな魅力を周囲に見せていく。必ずしも成功ばかりではないけれど、王子とか姫とかではない、「公平」と「光瑠」の素敵な一面がだんだんと表れてくる中、周囲の人たちの目も変わっていく幸せな世界にほっこりしました。
あとやっぱり気になるのは、他の六花たちですね。玲奈や姫子は純粋に可愛いのでもっと出てきてほしいし、腹黒帝王・道頼の思惑も注目ポイントだし、それ以上に明らかに裏がありまくる白雪姫こと亜衣が気になって仕方ない! というか公平はいい加減亜衣の不自然さに気付け!
賑やかすぎる学園で、公平と光瑠は求める立ち位置を手にすることができるのか。もちろん恋愛方面も、期待しています。


イラストはおしおしおさん。光瑠の描き方が実に素晴らしい!
可愛い場面では可愛く、格好良い場面では格好良く見える、絶妙なバランスのキャラデザだと思います。


ザイルへの信頼感、わかる。

『お前(ら)ホントに異世界好きだよな ~彼の幼馴染は自称メインヒロイン~』感想

ストーリー
異世界なんて、現実にあるわけないだろ。フィクションだよ、フィクション。幼馴染の亜希奈はアニメやラノベが趣味で異世界ラブ!なようだが、まったく俺には理解できないわ!! しかしある日、現実とは思えない場所、異世界と呼ぶしかない空間に足を踏み入れる。これはもう「実在した以上、現実だ」と考えざるをえないだろう……。世界神会議から「異世界へ転移して戻ろうとしない者を帰還させてほしい」と依頼された俺は、神々の代行者として、亜希奈とともに様々な異世界へ出向くことになる。現実主義者の俺が、異世界の平和を守ることになろうとは……!

異世界から戻ってこない現世界人たちを神々の代行者として連れ戻すファンタジーコメディ。
天然な幼馴染の少女と一緒に色々な異世界を行ったり来たり。もうこれだけで楽しいですね。
別に付き合ってるわけでもないのに自分のことをメインヒロインだとか抜かしちゃう幼馴染、ちょっと最強すぎませんか。


異世界に住みついたまま戻ろうとしない現世界人を連れ戻す、というバイトを始めることになった匡一郎と亜希奈。
最近やたら現世界人の異世界転移が増えている(笑)とか、なぜか異世界で日本語が通じるというアレとか、異世界モノのお約束ネタを盛り込んできていてニヤリとさせてくれますね。
巨大な樹木の中にエルフが棲んでいる世界。荒野とゴーレムの世界。女騎士や魔王のいるファンタジー世界。色んな異世界をさくっと見ては、目的を達成して帰る。この気軽さがいい。
異世界に閉じこもった現世界人諸君(みんな高校生)の残念感、なかなか身につまされるものがありますわ……。


異世界モノが元々大好きでテンション高く色んな異世界へと飛び込んでいく亜希奈と、あくまで理性的に仕事をこなそうとする匡一郎、実に対照的な幼馴染コンビです。
しかしこの亜希奈、匡一郎へのベタベタっぷりが半端じゃない。ずっとひっついてるとかじゃなくて、当たり前に「10年後には結婚してまーす!」って喧伝しながら歩いてるみたいな、そういう明るいベタベタ。
匡一郎は匡一郎で、そんな幼馴染に困っているというポーズを取りつつも、内心では「自分のことを亜希奈ほどよくわかってる人はいない」とか「亜希奈には敵わない」とかモノでローグっちゃってるし、わかったわかった、もういいからお幸せにな、って感じだ……。
今後のシリーズの中で正式にくっついたりもするのかな? このまま行くとこまで行っちゃいそうな気もするけど。


イラストはERIMOさん。なんだこの魅惑の表紙イラストは。
畑中さんのなんともいえぬ地味さがツボ。


十亀くんダメすぎるだろ……設定はこと細かに作り込めよ!!(違うそこじゃない)