まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『メイデーア転生物語2 この世界に怖いものなどない救世主』感想

メイデーア転生物語 2 この世界に怖いものなどない救世主 (富士見L文庫)

ストーリー
〈世界で一番悪い魔女〉の末裔マキアは、〈救世主の守護者〉となり引き離された元騎士のトールと、舞踏会で再会を果たした。ところがマキアに守護者の印が現れたことで、事態は一変。〈救世主の少女〉アイリの相談役として、王宮通いを始めることに。トールに会えるようにはなったものの、使命の前に力不足を感じたマキアは、魔術師として成長するため魔法学校の授業に励む。だが救世主を狙う刺客は、否応なくマキアの前にも現れはじめ……。魔法世界“メイデーア”に選ばれた者たちの物語が交差する。

マキアが守護者に選ばれてしまった衝撃のラストからどっちの方向にお話が向かうのか戦々恐々としつつ読んだのですが、ちゃんと魔法学校の生徒としての生活も続けてくれていて一安心。やっぱり魔法学校こそが(現状では)今作の一番の魅力だと思うので!
相変わらずな仲間たちとのジャガイモ地獄にほっこりしたり、迷宮探索にワクワクしたりしつつ、その一方でマキアに忍び寄る謎の影。
一体誰が黒幕なのか。一種のミステリー要素も感じさせる構成になっていて今回も楽しかったです。


思いもかけずアイリの守護者になってしまったマキア。そんなマキアに対して表向きは友人として接するアイリ……だけれど、当然彼女の思惑は別にあって。
いやーほんと、こんなに身勝手で嫌味なライバルキャラ久しぶりに見たわーってくらい、ほんとにムカつくキャラクターですねアイリは!! 今のところ良いところがひとっつもないし、トールが彼女に靡く未来もまるで見えないんですけど、この先彼女はどうなっていくんでしょうね。
今回のラストでそれなりに痛い目を見たのは確かなんですが、かといってそんな簡単にアイリが心を入れ替えるようにも思えないのですけど……。
一方で大きく株を上げたのがベアトリーチェさんですよ! 知ってた。かませ臭のするお嬢様キャラはいずれ花開くって。
マキアとの好敵手と書いてともと呼ぶアレも素敵だし、ニコラスとの主従の絆も良き~~~。こうやってどんどん学園内の輪が広がっていくと嬉しいですね。


魔法学校の成り立ちや、三人の魔術師のこと、金髪の男のことなどなど、謎は深まるばかり。
果たして、次にマキアを待ち受ける冒険は。新たな〈紅の魔女〉の魔法は。そしてトールとの恋模様は。ますます広がる魔法の世界から目が離せませんな。


出てくる料理がことごとく旨そうで困る(暴れる腹の虫)。