まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『ちょろいんですが恋人にはなれませんか?』感想

ちょろいんですが恋人にはなれませんか? (GA文庫)

ストーリー
お人好しの高校生、征斗はある日、困っている3人の少女、香乃、澪、瑠璃を立て続けに助けるのだが――
「「「あなたのことが、好きになってしまいました!!」」」
たった5分ほど会話しただけで恋に落ちてしまった彼女たちは、三人同時に征斗へ告白してきてしまう。そう、少女たちは簡単なことで相手を好きになってしまう“ちょろい”女の子=“ちょろいん”だったのだ! あの手この手で征斗を振り向かせようとする“ちょろいん”たちと、その勢いに逃げ場なく追い詰められてゆく征斗。だが征斗には、簡単には彼女たちと付き合えない理由が――「うちの居候」シリーズ著者が贈る“恋に落ちてはいけない”ラブコメ開幕!

出会ったばかりなのに「ちょろいん」3人から告白されてしまう、ちょろ甘学園ラブコメディ。
ちょろいんの3人はそれぞれ可愛らしいのだけど、それより主人公の裏の顔が突飛すぎてなんだか笑ってしまった……。
個人的には本来ツンデレなのに「ちょろいん」が故にツンになりきれてない澪ちゃんを推す!


悪漢から助けたことがきっかけで恋に落ちた少女・香乃。子猫を助けたことがきっかけで恋に落ちた少女・瑠璃。水道管の破裂から助けたことがきっかけで恋に落ちた少女・澪。それぞれ5分、10分、15分……ごく短時間で恋に落ちてしまった「ちょろいん」3人から翌朝一斉に告白されてしまう!
ギスギスしそうなところ、同じ人を好きになった仲間として3人で勝手に仲良くなっているのが平和的でいいですね。健全なライバル関係という感じ。順当にハーレムルートが構築されていくのを感じる……。
また3人の他に、元々の主人公の想い人・亜里沙の存在も。ちょろいん達の押しの強さに負けるのか、元の恋を全うするのか、そのあたりがラブコメとしての見どころでしょうか。


表向きはちょっと正義感の強い普通の高校生である主人公の政人だけれども、実は世界的ハッカー集団のトップだったのだ!
彼がスマホひとつ持って本気になれば、周囲のガジェットは思うがまま……。という感じでヒロインズの危機を救っていくのだけれど、まあぶっちゃけあんまり格好良くはないような。その正義感の強さだけは買いますが。
世界の犯罪組織からも狙われる彼の身柄。だからこそ近寄ってくる女子に安易に心を許すわけにはいかない……という理屈で、ちょろいん達にもなかなかなびかない。ラブコメの主人公としては結構な難攻不落ぶりではなかろうか。んー、男の方もちょろいくらいの方が可愛げがあって好感が持てるけどね。
今後の展開としてはスパイ行為を行っている人物を探りつつ、3人のラブコメ攻勢に対抗していく……という感じなんでしょうか。「ちょろいん」というのは結局のところ、恋するまでが早いというだけの特徴であって、以降の展開にはあまり意味を成さないような気もするので、ここから各ヒロインの魅力をどう描いていけるかがポイントかなと思います。


イラストはTwinBoxさん。表紙の絶妙なパンチラに魂を感じるぜ。
キャラデザでは瑠璃が好きかも。


いつも思うけどちょろいんの初恋ってすごい矛盾感……。