まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『俺もおまえもちょろすぎないか』感想

俺もおまえもちょろすぎないか (MF文庫J)

俺もおまえもちょろすぎないか (MF文庫J)

ストーリー
付き合ってください!――少しでも“いい”と思ったらすぐに告白してしまう少年・星井出功成。そんな彼の前に一人の少女が現れる。初鹿野つぶら――彼女は、超がつくほど生真面目な性格で、どんなことでも真正面から受け止めてしまう子だった。誰にでも告白するナンパ男と思われている功成のことも、何か理由があるのだろうと一つ一つきちんと話を聞いてくれて……「好きだ!」そんな彼女に“俺のことを理解しようとしてくれた”と感動した功成は、すぐに告白! 対するつぶらは「私で喜んでもらえたのが嬉しい……この気持ちを理解したいのでもっと教えてくださいっ!」と、なんと付き合うことに!? 2人の恋路はまるで転がり落ちるように進展して――いく?

ちょっとでも「いい」と思ったら初対面でも告白しちゃうちょろ男子と、そんな彼からの告白を大真面目に受け止めて「はい」と返してしまったちょろ女子の新米カップルが織りなすイチャイチャラブコメディ。
速攻で告白そしてお付き合いとトントン拍子に進んでいくようでいて、お互いに初めての彼氏彼女ということもあって、不器用にちょっとずつゆっくりと「好き」を育んでいく、ニヤニヤさせられまくりの良きラブコメ作品でした。高1と中2の年の差カップルってのがまたいいんだわー。


女子に優しくされたらすぐに告白しちゃう告白魔な主人公・功成。当然女子たちからは避けられまくっているのだけれど、そんな彼の突然の告白を真正面から受け止めてお付き合いを始めちゃう女の子がいた!
つぶらは何かと生真面目で、一見わけの分からないような(功成のような)言動を見てもちゃんと理由を聞いて理解しようとする女の子。
功成の告白癖にも彼なりの理由はあったわけで、そんな彼のことを一蹴せずにきちんと話を聞いてくれたつぶらはまさに運命の相手。そりゃー好きになっちゃいますわ。
告白回数だけは多い功成だけれど、付き合いたいという気持ちより先に好きだという気持ちになったのは初めての経験で、だから「付き合ってください」ではなく「好きだ」と告白したのもこの時が初めてだったりして……。なんだよそれ、ちょっとキュンとしちゃうじゃん。


初めて異性と一緒に登校、初めて一緒にご飯、初めてのあーん、初めての手つなぎ……。
功成にとってももちろん初めての経験なんだけれど、それ以上に恋愛というもの全てに関して何も知らないが故に常に初々しい姿を見せてくれるつぶらが本当に可愛い! こんな年下彼女がいたら毎日頭抱えて悶えちゃうわ!
恋人同士が手をつなぐことにどんな「嬉しい」があるのか、自分で実際にやってみた感想を事細かに伝えてくれるとか、もう生真面目すぎて一周回ってトンチンカンだなって思いますけどそんなところがまた最上級に可愛い。可愛いの海で溺れてしまう。
当然功成もつぶらに可愛い可愛い言いまくっていて、それで照れ照れになるつぶらがまた可愛い。エンドレス幸せ空間かよ……。
まあね、ちょっと特殊な付き合い始めでしたから、そりゃもちろん多少の事件もありましたけど。そんなのもう全然心配いらないよってもんで。このふたりならね。安心して見ていられますよ。このまま行くところまで行っちゃえばいいんじゃないですかー??


イラストはすいみゃさん。ロリツインテ巨乳なつぶらさん、大変に魅力的でございました。
妹・ゆっこのダウナーな表情もツボです。


そんなに出番もないのに圧倒的に不憫な女・小津梅香さんに春よ来い(涙)。