まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『ようこそ実力至上主義の教室へ7』感想

ストーリー
2学期も終了間近の12月半ば、Dクラスを裏で操る存在Xの特定のため、Cクラス龍園の執拗な調査が開始された。高円寺までもが疑いの対象となり、ターゲットが絞られる中、ついに龍園の魔の手は軽井沢恵に迫り……。そのような状況で清隆は唐突に茶柱先生に呼び止められる。珍しく弱気な表情の茶柱が案内した先にいたのは――「既に退学届は用意させてある。校長とも話がついている。後はおまえがイエスと言えばそれで終わりだ」「あんたの命令が絶対だったのはホワイトルームの中での話だろ。あの部屋はもうない。命令を聞く必要もない」退学を迫る清隆の父親、そして学校の理事長から、秘められた高度育成高等学校のシステムが語られ――!?

Dクラスに潜む謎の人物Xこと綾小路と、卑劣なるCクラストップ・龍園のとりあえずの決着を描く。
特に試験もなく穏やかな日常の中、龍園が差し向けるCクラスの魔の手。相変わらずやり口が汚いわー。
綾小路がこう出てくるのは少し意外でしたけど、ともかくスッキリしたのは確かですね。


すっかりおなじみとなったチーム綾小路のメンバー。毎日のように一緒に昼食を食べたり、放課後集まってお茶したりと、ずいぶん普通のリア充っぽい生活になったじゃないですか。
堀北や櫛田や須藤といったいつものメンツではなく、クラスでもかなり地味な方の面々で構成されているあたりがなんともリアル。それでも男女入り交じってるんだから羨ましい。佐倉もいるし。
かと思えば図書室ではCクラスの不思議系美少女・椎名と接近してたりするし、Dクラスの派手女子・佐藤からはアプローチをかけられ続けているし、なんだかんだでモテ期到来ですか。まあ本人は欠片も興味なさそうですが……。
そんな中で登場してきた綾小路の「父親」。なんとなく綾小路の背景が分かってきたような、そうでもないような。
綾小路に退学を迫る父親。しかしこの学校にいる限りは、そこまで強く手出しもできないようで……。なんというか、綾小路もそうだけれど、学校の方も同じくらい未だ謎だらけですわ。いつになったら明かされるのやら。


暗躍する影の存在X=綾小路の正体を探るべく、Dクラスのクラスメイトへちょっかいをかけてくる龍園とその取り巻きたち。
毎度ながら嫌らしいやり方でうんざりしてしまいますが、遂に軽井沢に対して決定的な手段に打って出てきやがりました。あーほんと腹立つ!
悲しい過去から脱却しようと一生懸命な女の子に、よくもまあこんな仕打ちができるもんですね。ふざけんなちくしょう。
しかし、彼女はただやられるだけの少女ではありませんでした。反撃としてはちっちゃなことかもしれないけれど、格好良かった……。軽井沢はほんといいヒロインだと思います。
さて、ここで綾小路がどうするのかは正直まったく読めなかったのですが、まさかこう来るとはね。意外っちゃ意外ですが、でも一番スッとするやり方ではある。
今回の顛末によって綾小路への扱いが少し変わったりもするんでしょうか。Cクラスも変化するだろうし、続きがますます楽しみになってきました。


佐藤とのデートに期待感しかない。