まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

サークルクラッシャーのあの娘、ぼくが既読スルー決めたらどんな顔するだろう

ストーリー
巌窟王”によって隠された莫大な財宝・七氏族軍資を横取りするため、旅団が鎬を削る冒険者時代。
軍資に一番近い旅団と称される猛者五人は、ある日迷宮の奥で美女が封印されているのを発見する。
白魔道士・ユーリによって復活させられ、旅団に同行することになった美女だったが……。



伝説の財宝に最も近いと言われた旅団(サークル)が1人の女によって崩壊していく、笑うに笑えないファンタジーコメディ。
無自覚にサークルをクラッシュしていく魅惑的すぎるヒロインと、弄ばれる勇者たち……ああ、男ってほんとバカばっか。
しかしこのヒロイン、困ったことにめちゃくちゃ可愛いんですわ! それだけに打ち寄せてくるNTR感が、またたまらないんですが!


「七氏族軍資」なる伝説の財宝を追い求め、冒険者たちが旅団を組んで旅をするファンタジー世界。
その中でも最強の一角たる“軍資に一番近い旅団”に所属する白魔道士の少年・ユーリが、今作の主人公です。
イケメン俺様騎士のルシオン、非モテの黒魔道士ケケ、凄腕の狩人エルフ・アハト、紅一点の武道家シイナ。男4女1ながらなんだかなで仲良くやっていた旅団。しかし彼らの平穏は、たった1人の女の加入によって、いともたやすく打ち崩されてしまうのです……。
ダンジョンに封印されていた彼女・クリスティーナは、儚げで純粋で健気で、なんとも魅力的な美少女です。そう、誰からも愛されるような……。そうでなければ良かったのに……。


クリスティーナからのアプローチ(?)を受けて、淡い恋心を彼女に抱いてしまうユーリ。
しかし彼は恋愛が禁じられた白魔道士。彼女の想いには応えられない……なんて悶々とやってる内に、旅団の男どもは彼女によって全員骨抜きにされちゃっていたのでした。
いやあ、純朴な少年が初恋に悩む中、お相手の超可愛いヒロインが他の男とヤることヤッちゃってるとか、実に響くね! いいですよ!
クリスティーナ自体は、別に悪人でもなんでもないってところがミソなんですな。彼女は男たちの愛に愛を返しただけ、そう、それだけ。悲しきかな、男たちはその愛が自分だけに向けられたものだと思い込んでしまったけれど……このアホどもめ……。あ、ケケはわりと泣いていいと思いますが。
壮絶な仲間同士の戦いを経て、どうにか旅団の完全崩壊を食い止めたユーリ……しかし恐るべきことに、この作品、続編が出るそうなのだ! 男たちには申し訳ないけれど、次はどんな風に彼らが弄ばれてくれるのか、正直興奮しきりです。


イラストはR_りんごさん。クリスティーナの危険な魅力を存分に描き出してくれた素晴らしいイラストでした。
この口絵カラー見開きの背徳感最高じゃない?


読み終えた後にタイトルを見るとなんだか染みるな……。