まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

偉大なる大元帥の転身2 勇者と炎上トーナメント

ストーリー
年に一度の学院の創立祭で開かれる精霊召喚タッグトーナメントに、ライラと組んで出場することになってしまうケータ。
光の勇者や“白の腕”が賓客として訪れるため、元の世界へ帰る糸口が掴めるのではないかと意気込む。
そんな折、ケータの家に魔王軍四天王の一人ベスティアリが訪れ、魔界へ帰ってくるようにと勧めてきて……。



かつての魔王軍大元帥が人間界の召喚学院で一介のダメ生徒としてやり直すバトルファンタジー第2弾。
今回は天才少女ライラと組んで学内トーナメント戦! いつもバカにされているケータが、皆の前で活躍することができて少しスッとしました。
優等生の仮面を取ってようやく本音を見せてくれたライラが、さらに魅力的になっていてよかったです。


学院の創立祭のメインイベントは、生徒たちがタッグを組んで召喚術で戦う学内トーナメント。
ヒヨコしか召喚できないケータにはまるで無関係のイベントだったはずが、首席を取って生徒たちの反感を買ったライラが無理やりケータとタッグを組まされたことで、かの天才少女と一緒にトーナメントへ出場することに!
いやあ、むかつきますね。シシーをはじめとした生徒たちがライラの凄さを素直に認めないこともむかつくし、彼女を勝たせないためにということで、わざわざケータを引っ張りだしてくる根性のひねくれっぷりにも大いにむかつく!
ライラ本人こそ、いつもの態度を崩さなかったけれど……。もちろん彼女にも、内に秘めた熱い気持ちがありました。いかに家名を背負っていても、ひとりの女の子ですからね。むしゃくしゃしたり、むかついたりすることだってありますよね。


そんなライラの思いを受けて、いっちょやってやるかとばかりにやる気を見せるケータ。
ルールの穴を突いて、エリートどもを相手に快進撃を続けるふたりの戦いぶりに胸が踊りました。いやあ、「ゼロパーセント」扱いにもいい加減イラッときていたので、「ケータ」のままでこうした姿を披露してくれるのは嬉しいですね。
もっとも最後には、結局「ヴェーレス」の出番がやってきてしまったわけですが……。やれやれ、なかなか隠居させてくれない人(魔族)たちだこと。
魔界とは決別したものの、なんだかんだでこうしてヴェーレスの姿を使うことになってしまっているし、やっぱり一度は魔王と話した方がいいような気もするんですよね。
一方で自分を召喚した人物の手がかりも見つけたケータが、今後どう動いていくのか。次巻も楽しみです。


あれ、もしかしてメインヒロインはライラ……?(なお大歓迎)