まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

フルブレイド・イグニッション 1.星を継ぐ狗たち

フルブレイド・イグニッション 1.星を継ぐ狗たち (オーバーラップ文庫)

フルブレイド・イグニッション 1.星を継ぐ狗たち (オーバーラップ文庫)

ストーリー
万能資源《星屑粒子》の力で繁栄を築くオルデア共和国。
国立ハイスクールに所属する少女ノルンは、校外学習の最中、謎の兵士たちから襲撃を受ける。
彼女を救ったのは、当方諸国連合が誇る最強の兵士《戦甲種》の青年ソルードだった……。



第1回オーバーラップ文庫大賞<銀賞>受賞作品。
最強の兵士たる主人公が、ヒロインの少女を守るため、生身で敵の自立戦車をなぎ倒していく近未来バトルアクション。
スピード感溢れるバトル描写が熱くてよかったです。武装ガチガチの兵器たちを単身チャンバラで破壊していくのはロマン。
拠り所のない主人公&ヒロインと、固い信念に突き動かされる敵大将、という対比が綺麗でしたね。


主人公のソルードは、先代「ソルード」から《戦甲種》を受け継いだ最強の男。
なぜか敵国から狙われているヒロイン・ノルンを守る任務のため、彼女と出逢って、しばらく共に過ごすことになります。
しかしこのソルード、少年時代から部隊に入っていたせいでまるっきりの戦闘バカ。平和な国ではおよそ常識外れの行動に出ては、年下のノルンに叱られる彼の姿は、最強の兵士からは遠くかけ離れていて可笑しかったです。
ソルードとノルンは、力を使う/使わないの違いはありつつも、自分をきちんと見つめることができていない者同士。
そんなふたりが運命的に出逢って、支えあいながら、共に一歩を踏み出すって素敵。これぞボーイ・ミーツ・ガールである。


敵国の大将・アドルフが格好良かったですね。やり口こそ褒められたものではありませんが、一本信念が通っているところとか、部下思いなところとか、敵ながら好感が持てる強い男でした。
そんなアドルフ率いる軍との戦いは、やはり迫力と見応えがありました。
ソルードだけではなく、仲間の活躍も熱かったですね。特にバイゼン隊長、渋かっけえっす!
まだ物語は始まったばかりですし、《BLUE》の他の部隊も出てきていないので、今後の展開が楽しみです。ソルードとノルンのニヤニヤなあれこれにも期待してますよ!


イラストはNardackさん。いつも思いますけど、本当に素晴らしい。こうね、体つきがね……。
戦車等々のイラストもあると嬉しいな、なんて。


ヴィネスのモデルは、あの水上都市ですね?