まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

魔法科高校の劣等生(15) 古都内乱編<下>

ストーリー
四葉真夜による「横浜から逃亡した周公瑾の捕縛に関する協力依頼」を受けた司波兄妹。
九島家の御曹司・光宣の協力も得て、達也は京都での捜索を開始する。
そんな折、七草家のボディガード・名倉の訃報が届き……。



長々と逃げ続けた「横浜事変」の首謀者・周公瑾をようやく京都で追いつめる、シリーズ第15弾。
表紙に描かれた男3人、司波達也一条将輝、九島光宣という、表裏問わぬ各家の若手エースたちが一堂に会するのが熱かったです。
ちょっと久しぶり(?)の真由美先輩の出番もありましたが、こんなにめんどくさい人でしたっけ……いや、深雪に比べればずっとマシですけども。


舞台は京都ということで、いつもの面々の中でも選抜メンバーでの戦いとなりました。
エリカとレオ、幹比古のトリオはもはや安定感ばっちりですね。特に今回は古式魔法絡みで、幹比古に活躍の機会が多かったのが嬉しい。レギュラー陣の中では、彼が一番まっとうな主人公役だと思うのです。ちゃんとヒロインもいるしね!
そして、そんな3人のピンチに颯爽と現れるクリムゾン・プリンスさんがイケメンすぎる。こんなんずるいわ。


ボディガードの名倉さんが亡くなって、あれこれの事情を知らぬ真由美先輩も京都へ。
在学中はこういう騒ぎのときも中心に立っていた彼女ですが、卒業後はどうしても外野からの参戦になりがちですね。仕方ないんですけど。
なるべく巻き込みたくないという達也の思惑とは裏腹にどんどん頭を突っ込んでくる彼女の空回りっぷりが痛々しくて、でもそんなピュアなところが彼女の魅力だとも思えます。
しかしこの絡み酒はちょっと……。いやまあ可愛いけど。可愛いんだけどめんどくさい!


達也にワンコールで呼び出されるクリムゾン・プリンスさん、「都合のいい男」って感じで不憫だ……。
そんな誘いにホイホイ乗ってしまうあたりがまたなんとも切ない。プリンスなのに!
表のヒーローだけあって、達也や光宣と比べても実力はそう変わらないはずなのにちょっと見劣りしがちな彼ですが、私はそんな将輝をこれからも応援していきたいと思います。
次回は四葉家のあれこれ。達也が開発していた新魔法のお披露目があるのでしょうか。楽しみです。


光宣の一挙一動にテンパる水波がめちゃくちゃ可愛い。