まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

RAIL WARS! 10 −日本國有鉄道公安隊−

RAIL WARS!〈10〉日本國有鉄道公安隊 (クリア文庫)

RAIL WARS!〈10〉日本國有鉄道公安隊 (クリア文庫)

ストーリー
桜井とふたりで夢の國鉄リニアモーターカー試乗会へとやってきた高山。
ところがリニアモーターカーは、まだ乗客が乗り切らない内に急発進。
さらに車内には武装した男たちの姿が……。



ハイテンション鉄道アクションラブコメ、大台の第10巻。
今回のネタは過去最速の鉄道、リニアモーターカー・ジャックです。時速500キロとあって展開もスピーディーでドキドキ感MAXでした。
桜井が捕らえられ、岩泉まで不在という、圧倒的に戦闘力が不足した中でのバトルも新鮮でよかったですね。


ふたりきり(!)でリニアモーターカーへの試乗会へとやってきた高山と桜井。
もう最近のおふたりさんはカップル一歩手前という感じで、あとひと押し! あとひと押し! というところで毎回ストップがかかってしまうから、焦れったくて仕方ない!
今回もせっかくのデートだというのに、平穏な時間はあまりに短くて切なくなってしまいました。もうちょっとちゃんとデートさせてあげて……。
高山とベルニナを隠し、桜井はRJの手の内へ落ちてしまいます。捕まる間際の彼女のひと言は高山への信頼に満ちていてきゅんときてしまいました。イラストがまたいい! 桜井可愛い!


最初は高山とベルニナ。それから乃亜、そして小海さんと、少しずつ戦力を増やしつつ、工夫を凝らして一両ずつRJの見張りを攻略していく警四メンバー。
いつも戦いで活躍してくれる岩泉や桜井もいなくて、通信が途絶えているせいで飯田さんや五能隊長からの指示も受けられなくて、頼りになるものが何もない状況でのリニアジャックということで、いつもよりさらに緊張感がありましたね。
そんな窮地でも鉄道公安隊の使命感と自負だけを頼りにRJに見事に立ち向かってみせる高山は、やっぱり公安隊向きなのかもしれません。本人としては不本意でしょうが……。


ラストは暴走リニアをどうやって止めるかという毎度おなじみの展開に。いやあ、これで何度目かは分かりませんけど、似たようなネタでも手を変え品を変え毎回楽しませてくれるから凄い。
だいぶ無茶苦茶なアクションですが、それだけにダイナミックで胸が踊るのですよね。
さて、これでRJはほぼ壊滅状態(?)ということですが、お話はまだまだ続くとのこと。
今後の展開ももちろん気になるし、高山と桜井の関係もこれからだし、小海さんがこのまま黙っているとも思えないし、色々と楽しみがいっぱいですね。次巻が待ち遠しいです。


あとがきでアテラ編についてフォローがあってひと安心。というか前巻のあとがきで書いてくれればよかったのに……。