まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ライトノベル原作のゲームに思うこと

くだらない愚痴を書きます。読み飛ばしていただいて構いません。


最近(というほど最近に限ったことではないかもしれませんが)ライトノベルのゲーム化が相次いでいます。ゲームにはあまり詳しくないのですが、分類でいうとアドベンチャーゲームになるようです。
私自身はADVゲーム自体ほとんど経験がなく、ラノベ原作のゲームに関しては皆無です。ゲームの詳しい内容等はほとんど知りません。
ですからこれはそういったゲームをプレイした方から聞いたことなのですが、曰くその内容は、他の恋愛ゲームと同じように、原作のヒロインの中からひとりを選び、そのヒロインを攻略するゲームなのだそうです(全部が全部そうなのかは知りません)。
たとえば数人のヒロインが出るラブコメ作品を元にしたゲームの場合、原作で主人公とくっつかなかったヒロインとのエンディングを、ifストーリーとして楽しむことができる。それもものによっては、原作者監修のストーリーで(!)……というのが大きな魅力らしいのですが。
このタイプのゲーム、個人的にはちょっと嫌いなのです。


私はヒロインとの恋愛を描いたラノベが好きです。全員ハッピーになれるハーレムエンドはもちろん、多くのヒロインの中から主人公が誰かひとりを選び出す終わり方も大好きです。
そこには選ばれたヒロインの物語があり、また選ばれなかったヒロインの物語があります。そのどちらも愛しく思います。選ばれなかったヒロインがいるからこそ、ただひとり選ばれたヒロインとの恋愛が輝きます。
最終的に選ばれたのがもし私の応援していたヒロインではなかったとしても、その恋愛模様がきちんと描かれていれば納得もできるし、いい作品だったと思うことができます。
ただそこにきて、原作から派生したゲームでのマルチエンディング。これはいけません。


普段から恋愛ゲームをする人とはだいぶ考え方が違うのかもしれませんが、私は基本的に、ひとつの作品にはひとつの物語だけがあってほしいと思っています。
A子を選ぶ主人公と、B子を選ぶ主人公が、違うセーブデータごとに存在するというのは少し軽すぎる。そういうふうに見えてしまいます。
せっかく原作小説が素晴らしいエンディングを迎えてくれたのに、「他のストーリーがゲームで描かれたんだよ! しかも書いたのは原作者だよ!」などと(公式で!)言われてしまっては、はっきり言って興ざめもいいところです。せめて原作者が関わっていなければ、まだ二次創作と同じような気持ちで接することができるのですが。
よくラノベ原作アニメが原作改変で叩かれていますけれど、原作に近しいイラスト+文章という媒体で、原作者がストーリーを書いて、というゲームの方が、よほど原作のストーリーに傷を付けているような気がします。こう思うのは私だけでしょうか。


「そんなに嫌ならやらなければいいでしょ」という声には反論できません。まったくもってその通りです。私もよく「実写化が嫌なら見なければいいでしょ」って言っています。ですからゲームはやりませんし、触れないようにしているつもりです。
ただTwitter上のタイムラインや、ラノベ読みのみなさんと会って話すオフ会では、どうしてもゲームの話が出てきてしまうのですよね。誰々が妊娠エンドだったとか、そういう話を。そしたらやらなくても耳に入っちゃうんですよね。別に知りたくないアナザーストーリーの話がね。
私の周りの人はわりとゲームにも手を出している人が多いようで、しかも皆さんよく楽しまれているようです。するとやっぱり私の考えの方が珍しいのかもしれません。そりゃそうか。じゃなかったらメーカーもこんなにバンバン出さないか。


食わず嫌いなのは確かですから、一度やってみた方がいいのかもしれないけれど、ううん、やっぱりあまり気は進みません。
一定数の需要がある以上、こういったゲームは今後もきっと出続けるのでしょう。そのことをどうこう言うつもりは毛頭ありません。せっかく商品として出るのだから、それはもう楽しめた方が勝ちにきまっているのです。羨ましいです。
ただ、そのことで(プレイしてもいないのに!)少し気を重くしている負け組な読者もいるのです。私だけかもしれませんが。
本当にただの愚痴になってしまいました。ごめんなさい。