まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

やがて魔劔のアリスベルⅡ 蒼穹の戦線

ストーリー
静刃の『義理の義理の姉』として原田家にやってきた白魔女・矢子。
優しく美人な矢子と次第に打ち解けていく静刃だったが、それが気に入らないアリスベルや祈は矢子に敵意を飛ばす。
仲間内の人間関係がドロドロしてくる中、女王様気質の生徒会長・瑠姫ハニーリズが決闘を挑んできて……。



新キャラ・矢子が登場。前半はほとんど矢子のターンでした。我らが静刃さんはお姉さんキャラに弱いんですかね。
当然私としてはアリスベルとのいちゃいちゃを期待しているわけでして、まあ終盤には彼女の活躍もあったんですけれども、メインヒロインの扱いとしては、やっぱり少々物足りない部分があったかなと思います。
アリスベルはそれでもまだマシかもしれませんが、ビビやキリコあたりはもうね。影が一気に薄くなってしまいましたね。敵対しているうちが華というものでしょうか。
その点矢子はおいしい立ち位置ですよね。唯一の白魔女というのも大きいかと思います。ヒロインとしては、まあ、正直勝ち目はなさそうに見えますが、今後のバトルでは彼女ならではの活躍が見られるのではないかと期待しています。
それにしても、ラブコメ的に見ると貘が邪魔で邪魔で仕方がないのは困りもの。人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られるんですからね!


瑠姫は、いかにもな憎まれ役という感じで良かったです。対照的な矢子との白黒対決はなかなか熱かったですね。
しかしなんですか、戦う前はあんなに悪役らしかったのに、終わった途端にこれだから、ずるい。ヒロインへの華麗すぎる転身ぶり。
あざといと思いつつもついつい魅力的に見えてしまう。これがギャップの怖さよ……。
キリコに邪魔されたのは残念でした。あんな可愛らしいお願い、ああだこうだ言わずに聞いてあげれば良かったのに。静刃はこういうところで役に立たないんだなあ!


宇宙はロマン。ロマンのためなら、多少の無茶苦茶だって許される。ツッコミなど入れずに「キリコさんすげえ」と素直に興奮すればよいと思うのです。
アリスベルの荷電粒子砲は、なんだかんだで強力な武器だったんですよね。つい忘れがちになってしまうんですけれども。
さて、これで欠片がほとんど集まってしまいました。もっとちびちび探していくものと思っていたのに、少し拍子抜け。
とはいえ、本番はここからです。鳳を復活させられるか否かは、あの宿敵との戦いに懸かっています。
静刃たちの前に立ちはだかるのはまさか、彼女なのでしょうか……?
さらにはラストにまさかの名前が登場。これはもしかしたら、本格的に何か関係してくるのかもしれませんね。
果たしてどんなつながりが生まれてくるのやら、ファンとしては、これからの展開から目が離せません。わくわく。


宇宙バトルのイラストがなかったのは残念。