まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

パンツブレイカーG

パンツブレイカーG (一迅社文庫)

パンツブレイカーG (一迅社文庫)

ストーリー
パンツブレイカー”に秘められた力を開放し、敵対組織の襲撃を阻止した正幸。
学園に平穏を取り戻したそんな折、正幸に敵意を剥き出しにする少女・野田雨音が現れる。
見知らぬ少女から敵意を向けられるような心当たりがなく、困惑する正幸だったが……。



まさかまさかの第2弾。いや、私は信じていましたよ! きっと出てくれるってね!
2巻が出たんだからまかり間違ってアニメ化まであるに違いない。魔法の言葉「ノーパン」があればきっといける。
いや、ほんとアニメで見たいですよねこれ。どうせ大事なところは映らないんでしょうけれども。うおっまぶしっ


妹・美幸のみならず、影那までが平然とパンツを脱ぐようになってしまって、ええいどうしてくれようか。
どう考えても瞳の反応こそが正しいと思うのですが、正幸を囲むキャラの中ではすっかり仲間はずれ状態になってしまっていて、釈然としないような、応援したくなるような。
いえね、ノーパンも、それはそれはいいものですが、やはり恥じらいというのは重要な要素だと思うわけです。
どうせなら、こう、さらりと脱いでしまわれるよりは、パンツブレイカーで消されて真っ赤になる方が、色々と美味しい。多少小うるさく感じられることもあるけれど、瞳にはぜひこのまま孤軍奮闘していただきたい。
まあそれはそれとして、自分で脱ごうが消されようが、結局のところノーパンです。
なんだかんだでノーパンを受け入れてしまっている女子高生に囲まれた生活(凄い字面である)。辛い過去があったとはいえ、現状実に羨ましい。
さりげなく役得なのがクラスの男子どもですよね。私の高校にもパンツブレイカー持ちの少年が転入してきてくれればきっとこんな光景が……ないか。ん、ないな。


立場としては羨ましくても、ねたみやそねみの対象にはならないのは、正幸さんの人徳あってのもの。
1巻からそうでしたが、この作品は、「パンツを消してしまう」という能力に対して、本当に真摯に取り組んでいるのですよね。
正幸が生活を送るためにはどうすべきか真面目に考えたり、能力をコントロールするために研究したり、予想以上に真面目。超真面目。
作品だけではなく、正幸本人もそうです。もちろん彼も高校生男子ですから、そっち方面に期待している部分がないとは言えませんが、それでも極力他人に迷惑をかけないように願っているし、逆にこの力を他人のために使えないかと本気で考えているのですね。
ただのお色気では終わらない、こんな真面目な部分があるからこそ、話に奥深さがあるし、正幸も格好良く見えるのだと思います。
それが特に顕著に表れているのは、やっぱり美幸との強い兄妹愛でしょうか。
新キャラ・雨音の件を通して、改めてこのふたりの間の、強靭な信頼を実感させられました。ためらいなくパンツを脱ぐことに対して笑っていたのが申し訳なく思えてくるほどです。美幸は強い子だなあ。


パンツブレイカーに秘められた力を順調に引き出してきている正幸さん。これも影那との研究のおかげ、なのかな?
瞳はもちろん、影那も雨音もそれぞれ可愛かったので、次はもうちょっと本格的にラブってコメしてほしいところ。
特に、メインヒロインたる影那さん。何か進展があるかと思いきや、なんだかんだでまだ友達の範疇から出ていなかったように思えるので、そろそろ彼女にも心の動きがあってもいいのではないかなと、密かに期待しております。


差分イラストには笑いました。いいぞもっとやれ。