まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

伝説兄妹2! 小樽恋情編

伝説兄妹2! 小樽恋情編 (このライトノベルがすごい!文庫) (このライトノベルがすごい!文庫)

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  • ストーリー

大学生としてのやる気を出した柏木だったが、講義もバイトも失敗続き。
あげくの果てには、人生の一発逆転をかけて女子に告白を繰り返し、ことごとく玉砕してしまう。
そんな時伝説のナンパ師に出会った彼は、与えられたモテ薬の効果でモテモテになるのだが……。


予想を超えて大規模に発展していく事件のドタバタっぷりが楽しいです。
初めはちょっとした出来心でした。
しばらくは柏木が望んだとおりのウハウハ生活が続くのですが、予想外の出来事が次々に起こって、最終的に大きなしっぺ返しとして戻ってくる。
そして柏木は少しだけ成長する。流れとしては1巻とおおよそ同じですね。
それだけのために騒動に巻き込まれる周りの人はたまったもんじゃないですけどね。まあ全世界を巻き込んだ前回よりはずっとマシか。


女性から全く相手にされず、遂には怪しげな薬にまで頼ってしまった男3人の哀愁ったらありません。
ほんと、どうしようもない奴らであることは確かですけど、ちょっとだけ気持ちが分かってしまう。分かる、分かるよ。
特に柏木。まあ告白してふられるのは仕方ないとしても、女性を助けようとして裏切られてボコボコにされるなんて、下心があったとはいえ、不憫でしょうがない。
むしろこれでも諦めずに大塚と秋津をたきつけてナンパに繰り出す精神力に拍手したいです。


柏木は相変わらず、意思が弱いくてすぐ調子に乗ってしまう駄目大学生ですけど、やっぱり以前より少しは成長しているようで。
モテモテになっているときでもちゃんとデシ子のことを気にかけているし、デシ子のためにその生活をやめようとさえする。
薬のせいで女性をはべらせていることに罪悪感も感じています。
前回のことがしっかりと教訓として刻み込まれているみたいですね。ひと安心しました。
だんだん柏木のことが好きになってきたかもしれません。


忘れてはならないのがデシ子。
すねたり嫉妬したりしつつも、柏木のことを見捨てずにそばにいてくれる。
柏木が成長できたのも、いつも近くに彼女がいたからこそなんですよね。
柏木が駄目だからむしろ放っておけないのかな。とにかく、色々問題もあるけれど、いいコンビだと思います。


うどんを出す能力は普通に欲しいな。