まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

女帝・龍凰院麟音の初恋4

女帝龍凰院麟音の初恋 4 (一迅社文庫)

女帝龍凰院麟音の初恋 4 (一迅社文庫)

  • ストーリー

悠太と一緒に学園祭を回る権利を賭け対決することにした麟音と美麗。
ところがそこに、新たな美少女・サラ・アークエットが現れる。
どうやら彼女は、麟音の日記に書かれていた悠太の浮気相手らしく……?


前巻から少し間があいての刊行となりましたが、内容は良くも悪くも平常運転でした。
基本的にはずっと、頭を空っぽにして読める全開おバカラブコメです。
というか頭を空にしておかないと何か得体の知れない物質を吸収してしまいそうで怖い。
とりあえず誰か文章中の「おっぱい」「胸」「バスト」の数を数えてみればいいんじゃないかな!


全体的にキャラの駄目っぷりが凄いですよね。
まず主人公からしてこの救いがたさ。どうしてこんな男がモテるのか、クラスメイトでなくても疑問です。
ただ、自分の欲望に対してとことんまっすぐで、その達成のために手段を選ばない行動力は大したものですね。全く尊敬はできませんが。
ヒロイン陣はとにかく面倒くさい。筆頭はもちろん麟音。
もはやツンデレというレベルではありません。本当に追い詰められるまで全く素直にならない。
日記の内容から考えるに、デレたらデレたでさらに面倒くさそうなんだからもうどうしようもないですね。
一方、新ヒロインのサラは悠太のことが好きだという気持ちを素直にぶつけてきます。
麟音たちが一番可愛らしい部分を見せないのに比べ、サラは悠太の前でも常に可愛く振舞っています。
正直勝ち目はないんじゃないかと思わせる強敵です。


どこか読みにくく感じるのは台詞のテンションの高さのせいでしょうか。
語尾に「っ」や「!」の付く台詞が妙に多いような気がします。特に麟音などはそれが顕著です。
勢いが出るのは確かですけど、あまりに多すぎると小うるさく見えてしまいます。
読んでいてちょっと疲れますね。


ラストで急転直下、シリアスモードへ突入しました。
なんだかんだ言いつつも麟音を応援したくなってしまうのですが、さてここからどんな展開が待ち受けているのか。
もう悠太なんかほっぽり出してしまえ、と思わなくもないな……。
続きが大いに気になります。楽しみですね。