まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『ようこそ実力至上主義の教室へ9』感想

ようこそ実力至上主義の教室へ9 (MF文庫J)

ストーリー
綾小路への宣言通り、ついに坂柳有栖による一之瀬帆波潰しが始まった。暴力沙汰、援助交際、窃盗、強盗、薬物使用の過去があるといった一之瀬への誹謗中傷が学校中に広まっていく。噂の出所は間違いなく1年Aクラス。Bクラスの神崎らが止めにかかるが証拠がない。さらに一之瀬の動きも消極的。膠着した状況の中、ある人物が綾小路の前に現れる。「坂柳を止めてよ。あんたならそれが出来るんじゃないの」1年Aクラスの神室の要請に対し綾小路が下した決断は? そして櫛田桔梗が生徒会長の南雲雅に接触し、学校内に不穏な空気が流れ始め――。大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第9弾!

みんな大好き一之瀬帆波回! 坂柳による一之瀬への卑劣な追い詰め策を、綾小路がどうクリアしてゆくのかが見どころの巻でした。
坂柳はえらいラスボス感出してるわりに、やり口がちっちゃいというかなんというか……。特別試験がないときのこういう陰謀回は、どうもみんなセコく見えてしまうのだよなあ。
綾小路の暗躍が上位層に漏れつつあるのは、本人は嫌がりそうだけれど、派手な活躍をもっと見たい一読者としては歓迎すべき兆候かも……?


何者かの手によって広められた、一之瀬への噂話。当然疑われるのは宣戦布告をした坂柳だけれども、証拠は見つからない。
せっかく特別試験のない時期だというのに、相変わらずギスギスの耐えない学校ですわ。絶対に通いたくないでしょこんなクラス。
今回のターゲットとなったのは学年全体でも好感度で一二を争いそうな一之瀬。こんないい子が明確な悪意によって攻撃されているのを見るのは個人的にもムカつくし、恐らくそう思う生徒は多いはずで、そんな人望のある相手でもぶっ潰そうと思えるのは坂柳の自信の現れなのかも。正直、坂柳への好感度はダダ下がりですけどね……。


毎度ながらあくまで裏側に徹した綾小路ですが、そんな彼も何人かの目ざとい生徒からは注目されるようになってきました。
まあ掘北兄に比べれば小物感がすごい南雲生徒会長とか、Aクラスのわりにはセコさ満点の橋本とか、その辺はわりとどうでもいいんですが。やっぱ重要なのはヒロインでしょ!
軽井沢は出番自体は少なめだったけれど安定の可愛さでしたね! もう完全にメインヒロイン枠でしょ。綾小路と軽井沢が2人で話すシーンだけ急にラブコメになるんだもんなあ。もっとイチャイチャしろ。
それから、この騒動の中でどうやら心が揺れ動いたらしい一之瀬にも今後は要注目。彼女もかなり好きなヒロインなので、もし本格参戦してくるとなったら軽井沢とどちらを選ぶべきか迷ってしまうな……。堀北? 君はまず空気ヒロインの座を脱するところから始めて(ストレートな苦言)。
次は1年生最後の特別試験ということで、決算的な回になるんでしょうか。坂柳や南雲、そして今回の「影の立役者」との戦いがどう進んでいくのか楽しみです。


みーちゃんかわいい。幸せになってほしい。