まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 2時間目』感想

ストーリー
「夏は水着の小学生に限る」と綴ったのは清少納言である――。中高受験指導塾で働く塾講師・天神の夏は忙しい。プールでスクール水着やおしゃま水着のJS(10歳)に密着されたり、某クソ悪魔さん(14歳→15歳・JC)の誕生日で“初めて”を奪ったり、真夜中に全裸のパジャマパーティに侵入したり、社会的に綱渡りのお仕事ばかり。そんな中、現れたのは――
「生徒にリアルな愛情を抱いていると公言できる?」「できないが?」「はいクソザコロリコン
――ちょっぴり辛辣な北欧天使ちゃん(14歳・JC)! 新しい教え子には、秘密がふたつ…!?
子供を愛する全ての大人に捧ぐ、ガチでリアルなお仕事×年の差ラブコメ、夏合宿編の第二弾!

塾講師と天真爛漫なJSたちと小悪魔JCとが織りなす教え子ラブコメ第2弾。
前回思わせぶりなラストを迎えた星花とのきゃっきゃうふふな毎日が幕を開けるのかと思いきや、新しいJCが出てきちゃうもんなー! ホントさがら総そういうとこあるよなー!
新たにやってきた子どもたち問題を描く一方で、塾講師と作家の二足のわらじを続ける天神の苦悩も描く。つくづく仕事って簡単じゃない。


夏だプールだ小学生だ! 塾の夏は書き入れ時、小学生たちを連れて入った市民プールで水着なJSたちとぴとぴと密着! これも立派な塾講師の仕事……なんだろうか……? ポリスメーン!
凛やひらりやリョウをはじめとした調布校の面々は毎度の仲良しぶりだけれども、府中校からやってきた新顔たちはなかなか馴染めず。子どもの世界もなかなか難しいもんだね。
そんな中でもひときわ目立つJCJS姉妹・冬燕と桃夏。妹がいじめられているのではないかとわざわざ合宿先にまで顔を出し、どこかの悪魔JCと同じように天神を連れ回しては調査に励むどこかズレた姉・冬燕との毒舌満載なやりとりが楽しい。天神先生、おかしなJCに捕まりすぎでしょ……(羨ましい)。
一方で星花との個人レッスンも継続中。「悪い女の匂いがします」と夜のファミレスでJCにYシャツをくんかくんかされるシチュエーション、ちょっと危険すぎませんか。星花がすっかり天神を自分のもの扱いしているのが微笑ましくてよいです。想いが一方通行すぎて切ないけどね……。


作家と会いたいという星花のリクエストにお応えし、天神の作家仲間が登場しました。
それぞれ才能のある2名と、デビュー作以降はくすぶっている天神と。
この差はどこでついたのか? 塾講師という仕事を続けていることは、作家としてやっていく上で正しいことなのか? シビアすぎる仲間作家の言葉が刺さる。
でも、冬燕&桃夏姉妹の問題に真正面から向き合う姿や、なんだかんだで星花にずっとつきあっている姿なんかを見ていると、塾講師という仕事も間違いなく天神の大事な一要素であって、作家と塾講師とどっちを選ぶとかじゃないんじゃないかなあなんて思えてきます。
まあね、才能のことなんて知らないからね。同業者からしたら甘いって言われるのかもしれないけど、やっぱり天神には子どもたちに誇れるスーパーマンであってほしいんですわ。
ラストではプチ修羅場が開幕! やったぜ2人のJCと三角関係だ。次巻はラブコメ的な進展にも大期待ですね!


渡航先生の巻末解説、さがら先生との仲の良さがにじみ出ていてニヤニヤしちゃう……///