まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 1時間目』感想

ストーリー
中高受験指導塾に勤める27歳塾講師・天神。小中学生を指導するテクニックに長けてはいるが、子どもに対する思い入れは全くない。世間の荒波に揉まれたり同僚のJDを揉んだりしながら、どこか冷めた気持ちで今日も明日も働き続ける、はずだった。しかし――「せんせい、すき、すき、だいすき……」ある日、担当クラスの小学五年生女児にスリスリされている姿を中等部のクソ悪魔(14歳・JC)に見つかって……?「わたしに、夜の個人レッスンをしてください――ね、一流のロリコン先生?」まさかの強制課外授業スタート!? 『変態王子と笑わない猫。』のさがら総が放つ通報必至の年の差ラブコメ! 誰も知らない小中学生の禁断の“リアル”がここにある――!?

やったーさがら総先生の新作ラブコメだー! しかもJCヒロインだ! 年の差カップルだ! やったぜロリコン大勝利! ヘンティカン! ヘンティカンヘンタイ!(挨拶)
塾講師の主人公が教え子のJCに脅迫されて創作活動の手ほどきをしていく、お仕事×創作×年の差ラブコメディ。
かわいいを全面に出したJSやJCの描写もさることながら、塾講師という、学校の先生とはまた違った独特な職業を丁寧に熱く描いていて、ラブコメとしてもお仕事ものとしても、さらには創作ものとしても楽しめる二度三度おいしい良作でした。っていうか巻末の白鳥士郎先生の解説が完璧すぎてもう書くことないな? 未読の方はこんな駄文を読む暇があったら今すぐ本屋に行って巻末解説を読んでくれ(丸投げ)。そしてそのまま買ってくれ(懇願)。


進学塾の小学部で国語を教える主人公・天神。塾講師の主人公って珍しい気がしますね。初っ端から塾講師という職業に関しての主人公のスタンスや小学生たちの扱い方などが細かく描かれていて面白いです。さがら先生、塾講師経験があるのかしら?
天神が教える小5といえば、まあガキンチョもガキンチョ。でもやっぱり先生を慕ってくれる子どもたちってかわいいもんです。美少女ならよりかわいい。塾ビル裏でぎゅっと抱きついて「だいすき」って言ってくるの最高に可愛い。あー稲荷凛ちゃんかわいいなあ!
ほんで、そんな場面をパシャパシャ撮影して編集したでっちあげ音声とともに脅迫してくるJC3もかわいい。……かわいいかな? いやかわいいでしょ。JCから「ロリコン先生」って呼ばれて小悪魔的に迫られるのどんなご褒美だよ。当事者にはなりたくないけどシチュエーション的には最高なんじゃー! ヘンティカ(略)。


実は現役ラノベ作家としても活動している天神。そのラノベ愛を見透かされたのかなんなのか、脅迫系JC・星花から小説執筆のアドバイスを頼まれることに。
お仕事が終わったあとにはJCとの個人授業ですか! はーたいしたもんだ!
星花は溢れる思いが爆発しすぎてカオスな超大作を書き上げてしまう一種の天才でした。子どもの才能って無限大ですわ。たとえそれがどんな方向であろうともね。
天神は、潰れそうな塾のことも、頼ってくる後輩講師のことも、星花のことも、他の子どもたちのことも、全部なんだかんだで面倒をみようとしてしまう主人公です。
普通なら途中で投げ出しちゃいそうなあれやこれやを、ちゃんと最後まで見てやれる、そんな彼だからこそ、星花の才能もまたこういう形で花開いたのかもしれません。
逆に、星花の才能が作家としての天神のハートに火をつける展開も熱いですね。人に何かを教えるということは、自分が教わるということでもあるんだよなあ……。
熱血塾長の無自覚パワハラにも負けず、親御さんの批判的視線も受け止め、塾の危機だって乗り越えちゃうデキる27歳塾講師。そんな彼に想いを寄せるようになってしまったJC。ラブでコメな展開も大いに期待してしまいますが、さてこの年の差恋愛に明日はあるのか! 続きが楽しみです。


イラストはももこさん。JCもJSももちろん可愛いんですが何より天神がイケメンすぎる!
無表情ひらりちゃんナデナデしたい。


ところで「筒隠」と「舞牧」とは一体……? めっちゃ気になるぞい!