まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-6.<月世の会>』感想

ストーリー
大学の始業までの間思いっきり遊ぶことを決めたレイは、ルークやマリーと共に海へ行く約束をしてゲーム内の宿屋で仮眠をとった。そして目が覚めた彼の前に現れたのは見知らぬ天井。レイは、王国最大の宗教クラン・<月世の会>に拉致されていた!!
現実でも宗教組織のトップに君臨し、王国最後の<超級>であり、実は大学の先輩でもあった月夜の目的とは――。
「うちは、【女教皇】扶桑月夜。<月世の会>のオーナーや――よろしゅう」

作者によれば「第二部に突入」な第6巻。月夜にビースリーと今後も活躍しそうなキャラクターが登場し大いに暴れてくれました。
兄を除けば初めてリアルでも交流のある人物ですし、結構おいしい立場ですよね。特に月夜さん、このノリ好きじゃー。


ゲームの世界にも本気になれるってのはいいことだとは思うんですけど、正直左腕を治すためのデスペナくらいいいだろ……と思ってしまう今日このごろ。
レイは別に好きでも嫌いでもないんだけれど、こういうところの頑固さはちょっと鼻についたりもするんだなあ。まあ誰に迷惑かけてるでもないから、いいんですが。レイがそんなだからこそ月夜が興味持ったということもあるし。
月夜は王国三巨頭の1人でありながら実に奔放かつ自由でいいキャラしてました。フリーダムに暴走するお姫様と暗殺スキル持ちの側近というシチュエーションがまず良い。性癖に突き刺さるぜ。でも宗教は勘弁な!
フィガロとの超級激突もなかなか燃えましたね。個人的にはもっと月夜の凄さを見たかったような気もしますけど!


大学で知り合った先輩とクエストを受けることにしたレイ。
ビースリーさん……この方もなかなかどうして、色んな過去を抱えていそうで興味深いキャラクターでした。でかい盾を持った防御特化っぽい戦いぶりも派手で見応えがあったし、いざ本領を発揮したときにどんな風になるのかとても楽しみ。
あと、終盤で登場した王国最強PKクランのオーナー・カシミヤきゅん! 格好良かったですね!
やっぱ中二的にですね。【誰よりも速い=最強】っていう。速さこそ全てっていう。ありますよねそういうの。その点で彼は格別です。PKクランのオーナーなのになぜか礼儀正しい少年というギャップもまたいい。クランメンバーからアイドル扱いされちゃうのもわかる。
……という具合に色んな強い人物が出てきて楽しかったんですが、その分レイの活躍は控えめでした。そろそろまた新しいスキルとか来ないかなー……と思っていたらこのラスト。おお、いいじゃんいいじゃん。ネメシスちゃんに芽生えた新たなる力が一体どんなものなのか、早く次巻も読まないと。


月夜様主人公のスピンオフとかどう?