まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!! 2』感想

ストーリー
「あ、あくまで作品の参考ですけど、もし女子高生に告白されたら……どうしますか?」遂に傑作ラブコメを完成させた天花だが、顔が赤い&妙な質問ばかりで様子がおかしい。一方、新作執筆中のひよこは「何かが足りない気がする」とスランプに戻ってしまう。悩める清純の元には、眼鏡でえっちな有名作家(パンツはいてない)や超売れっ子絵師(優しい×可愛い×〆切守る=天使)が現れて、リアルの方がいつのまにかラブコメ状態に!?

新作に向けて着実に歩きだした天花とひよこが担当イラストレーターと出会う、ラノベ編集×作家コメディ第2弾。
いやー今回もよかったです。天才たる天花が天才イラストレーターと出会ってお互いを高めあう一方で、ひよこは一歩一歩前に進みながらあるイラストレーターと運命の出会いを果たす。
天花ももちろん可愛いんだけれど、これはやっぱりひよこを応援したくなっちゃうよねえ。


新作の超傑作ラブコメを書きあげた天花。前代未聞のイラストコンペの結果……選ばれたのは変人でした(知ってた)。
トラブルメーカーで話題の歪凶魔ですが、天才・天花と組んだら爆発力が違います。やっぱり天才には天才、変人には変人をぶつけるべきなんだな! 現実でマネしちゃいけないけどな!
そして天花さんったら、もう清純にベタ惚れじゃないですか。恋を知ったことでラブコメを書けるようになった少女とかベタすぎて笑えんぞちくしょう清純に呪いあれ。


他方、ひよこは清純との度重なる打ち合わせの中で(ボケ倒しつつも)少しずつ少しずつ自分の作品を高めていきます。
ひよこは決して天才ではない。そもそも少し前まで書くことを楽しいとさえ思っていなかった。でもようやくその気持ちを知って、歩きだせた。
ボケ魔神ではあるけれど、ひよこがこの作品に対して向ける情熱は間違いなく本物で、歩いては躓き、歩いては躓きの繰り返しでも、清純と手をつないで立ち止まらずに歩いてゆく。まだまだ発展途上だからこそ心から応援したくなるんですわ。
イラストレーターとの出会い方もまた劇的でしたね。互いに足りないところのあるコンビですけど、それを乗り越えて最高のコンビになることのできる2人だと思います。
そして清純、貴様はまたしてもか。またしてもやらかしたのか。滅びろ。
さて、手のかかり具合の関係上、天花とひよこでは、どうしてもひよこ寄りの心情になってしまうのは仕方ないところかもしれません。しかし天花天花で、何かが起こったときに一気に崩れてしまいそうな危うさがあるんですよね……。
エピローグでの出来事が、そんな悲劇につながらないとよいのですが……っていうかまさかこれでタイトル回収なの!?


ノーパン代ってマジでなんだ。分かんないけど私が出しましょう(キリッとした顔)。