まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ロクでなし魔術講師と禁忌教典7

ストーリー
迫る『社交舞踏会』に学院が沸く中、グレンの前に現れたのは、かつての上司にして宮廷魔導士団特務分室の室長、イヴ=イグナイト。
グレンは彼女から、『社交舞踏会』に乗じた天の智慧研究会による『ルミア暗殺計画』の存在を知る。
ルミア護衛のため、グレンはダンス・コンペでルミアのパートナーとして踊ることになるのだが……。



学院を舞台に、特務分室と天の智慧研究会のバトルを描く第7弾。
グレンの元同僚たちとルミアを狙う敵組織とのハイレベルな戦いは、どれも熱くて迫力がありましたね。
今回のヒロインは完全にルミアだったのでシスティーナ推しとしてはモヤモヤしたところもありつつ、終盤では立派な戦力として活躍してくれたし、これはこれで満足です。


天の智慧研究会から命を狙われるルミアを秘密裏に守るため、社交舞踏会のダンスのパートナーとしてルミアを選んだグレン。
まあ極秘任務ですから仕方ないとはいえ、何も知らないシスティーナやルミアからはなんというか色々と大問題! しかもせっかくシスティーナがグレンを誘おうとしたタイミングでというのは……うーむ、実に残念。まあ焦るシスティーナの姿にニヤニヤできたからよしとしましょう。
システィーナへの引け目があって、いつも彼女に対して遠慮をしていたルミア。
そんなルミアが、グレンと組んだダンスで、ライバルにシスティーナ&リィエルのコンビを迎えた上で、初めて本気で優勝を目指したというのは、親友3人の関係をまた一歩進ませた出来事ではなかったかなと思います。生まれが特別すぎるから、なかなか吹っ切れるものでもないけれど、いつか本当に対等の間柄になれたらいいなあ。


ダンス・コンペが佳境を迎えたところで、天の智慧研究会の襲撃が。
しかし今回はこちら側も戦力十分。なんといっても、グレンの元同僚、特務分室所属魔道士が5人も揃っているのですから。
リィエルやアルベルトはもちろん、バーナードにクリストフ、そしてイヴといったそれぞれ凄腕の魔導師たちが、自慢の魔術をもって襲撃者たちに対抗! 当然敵も凶悪なメンバーを揃えてきているわけで、強者たちと強者たちがぶつかり合うバトルには非常にテンション上がりました。
特に思わぬ格好良さを見せつけてくれたのがアルベルト。グレンとの以心伝心っぷりとか、もう最高でしょ。互いに煩わしく思っていても、戦いにおいては心から相手を信頼していることが伝わってきます。
決着のラストバトルでは、我らが白猫さんも見事な活躍を見せてくれました! 恋愛方面ではなかなか見せ場がないけれど、戦いではその成長ぶりをしっかりと見せてくれて本当に嬉しいです。もちろんまだまだ、グレンたちと本当に肩を並べるには至らないけれど、この調子でどんどん前に進んでいってもらいたいと思います。


完全にアルベルトに持っていかれたけれど、イヴさんって実はかなりおいしいキャラなのでは……。