まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

となりのプリンセス オタサーの姫はじめました。

ストーリー
漫画やアニメについて語り合うサークル『凛しけん』の副部長・四海蓮司。
高校時代、一人の少女に自分の居場所を蹂躙された苦い思い出を持つ蓮司は、サークルをオタサーの姫から守り抜くことを心に誓っていた。
しかし蓮司の決意とは裏腹に、隣の漫研に所属するオタサーの姫・大河内梓と出会ってしまい……。



隣の大学サークルにやってきた天然「オタサーの姫」と織りなすラブコメディ。
面白かったです! ヒロインが純粋に可愛くて、ストレートに楽しめるラブコメでした。
オタサーの姫を毛嫌いしつつも、あまりに天然なヒロインのことが放っておけず次第にデレていく主人公にニヤニヤしてしまいます。あとオタク男子ってほんとバカばっかりだ(笑)。


主人公・蓮司の所属する「凛しけん」のお隣さん、漫研に所属するオタサーの姫が、今作のヒロイン・梓。
しかし梓の凄いところは、決して計算でやっているわけではなく、ごく自然に楽しく生活した結果として姫になってしまったというところ。そう、梓は世にも珍しい「天然物オタサーの姫」なのだ!
初対面の男とも距離感が近く、オタクやエロにも寛容な上に、日常的に繰り出してくる思わせぶりな態度……なんて恐ろしい存在なの。これはもはや女子大生ではない、オタク専門キリングマシーンである。
とある過去からオタサーの姫に忌避感を持つ蓮司。まあ傍目から見たら完全に地雷なわけで、蓮司が梓を避けようとするのも分かろうってもんですが、偶然の出会いから壁が崩れ始めるのです。


そもそもオタサーの姫という概念を知らず、自分でも気付かぬままにサークルクラッシャー化してしまっていた梓。
そんな彼女から協力を頼まれたら、もう力になってあげるしかないのです。だって超可愛いんだもの。これはオタクじゃなくても恋に落ちるだろというか、今まで悪い男に捕まらなくてよかったね、ほんとよかったね、っていうくらいの純粋培養ガールなんだもの。
そう思うと、梓に踊らされた漫研メンバーの残念な騎士団っぷりも、一周回って微笑ましく……は見えないですね、どう見てもこいつらアホですわ……。
漫研での旅行先で梓に迫る危機! 姫の窮地に颯爽と駆けつける蓮司! 何これ、完全に白馬の王子様なんですけど。表面上では別に梓に惚れてるわけでもなんでもないってところがまた萌えポイントなんだなあ。いやお前絶対梓のこと好きだって! 自分で気付いてないだけだって!
後半では、天然オタサーの姫 vs 計算オタサーの姫というオタサーの姫大戦まで勃発したりして、存分にオタサーの姫の魅力を感じることのできる1冊でした。本当に楽しく読んだので、ぜひとも続巻に期待したいですね。実質最強ヒロイン・智美ちゃんの活躍を特に楽しみにしています。


イラストは西E田さん。女の子が可愛いのはもちろんですが、オタク軍団の「っぽさ」が最高でした(笑)。
あとやっぱりビジュアルでも智美ちゃんが最強感あるんだよな……。


藤井君の本気が見てみたい。