まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア6

ストーリー
ダンジョンへの第二の出入り口を探すため、港町メレンを訪れたアイズ達。
下心丸出しの主神に振り回されながらも青い湖に癒される一同だが、異邦より現れた船が波乱をもたらす。
闘争と殺戮の女神が統べる【カーリー・ファミリア】は、双子のアマゾネスの古巣だったのだ……。



まさかまさかのティオナ・ティオネ主人公回。ふたりとも好きなキャラクターなので嬉しいですね!
故郷のアマゾネス島からやってきた因縁のファミリアと繰り広げる丁々発止のバトルは、さすがの緊張感で熱かったです。
ふたりだけでカタを付けようとする姉妹に対し、水臭いぞとばかりに派閥を挙げて助けに向かう終盤の展開とか、もう最高。


【ロキ・ファミリア】の女性陣だけを連れて、迷宮都市オラリオにほど近い港町メレンへとやってきたロキ。
湖に最近現れるようになったという食人花モンスターの調査をしていると、そこに遠く離れたアマゾネス島からの闖入者が。
神カーリーが統べるそのアマゾネス島は、なんとティオナとティオネの生まれ故郷! この最強双子の生い立ちや、なぜオラリオへとやってきたのか、といったふたりの半生が細かく描かれました。
いやはやこのふたり、今でこそあっけらかんとした楽天家みたいに見えていますが、とんでもなく壮絶な幼少期を送ってきたのですね……。あの底抜けに明るいティオナの笑顔の裏にこんな理由があったのかと思うと、少し彼女のことを見る目が違ってくるような気もします。


幼い頃のティオネ・ティオナの指導係であり、決して勝つことの出来なかった、同じく双子のアマゾネス、アルガナとバーチェ。
アマゾネスたちの罠にかけられたティオネとティオナは、それぞれに異様な執着を見せるアルガナ&バーチェと、それぞれ一騎打ちをすることに。
オラリオ有数の冒険者であるティオネたちに、外部のファミリア構成員なんて当然歯がたたない……かと思いきや、ティオネもティオナも押され気味になるほどにアルガナたちは強い! そして何より凶悪だ!
文字通り命を賭けた決闘を繰り返してきた血みどろの民族。その中でも最強の戦士であり、どこかが致命的に壊れてしまったアマゾネス姉妹を相手にした決闘。もちろんティオネもティオナも、なかなか見せないスキルまで全開にして戦うのですが、何よりもふたり一緒でなく、バラバラに戦っているということがふたりの戦力を削いでいる感じがして……。
アイズたちはアイズたちで、全く別の強敵と戦うハメになり、ティオナたちを助けに行くこともままならない。
このままだと本当にやられてしまうんじゃないか、というところで、あの見開きイラストはズルいですよ! 激アツ展開じゃん!
アイズやレフィーヤへの助っ人ももちろん熱かったのですが、やっぱり一番格好良く決めてくれたのは、ティオネへの「騎士様」でしょう。そっかあ、いや、そりゃそうだよなあ。今のティオネを助けに来られるのは、この人しかいないよなあ。今回はまともな出番がここくらいしかなかったのに、最後に全部持ってっちゃいました。ズルいぜ。
次は本編1冊分時間を飛ばす予定、とのことですが……えええええ、アイズ&ティオナとベル君の特訓シーンはぜひ見たいぞ! そこだけでもいいから見せてくれませんか!?


こうなったらリヴェリアやレフィーヤの過去も!