まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

魔法科高校の劣等生SS

ストーリー
二○九六年度『全国魔法科高校親善魔法競技大会』。
司波達也が、魔法兵器『パラサイドール』運用試験計画を阻止すべく『裏』で行動を起こしていた頃。
『表』側では、今年も九校戦優勝の栄冠を目指す魔法科高校生たちの熱戦が繰り広げられていた……。



2年目九校戦の表舞台を描いた短編集。
うん、やっぱり九校戦は楽しいですね! 達也の活躍はほとんどないけれど、むしろ裏側で起こっていたアレコレよりもずっと楽しい!
今回は特にペア競技が見どころだったかなと思います。黒羽の双子の活躍も嬉しい。


「ショットガン!」は、「ロアー・アンド・ガンナー」に挑むエイミィと、新キャラ・クーちゃん先輩のお話。
私、エイミィが結構好きなんですよね。無邪気で可愛いじゃないですか。クーちゃん先輩言うところの達也への「懐き」っぷりもイイ。ほのかや雫みたいに、変に恋愛の匂いをさせないところがよいのです。
ボート漕ぎ役と的撃ち役として奮闘する両者ですが、勝敗を分けたのはやはり達也のCAD調整。またもや、まさかの魔法を取り入れてきたわけですが……。これはさすがに、「カーディナル・ジョージ」が不憫でならない。
「一人でできるのに」は、「アイス・ピラーズ・ブレイク」のペア部門に出場する雫と花音のお話。
エイミィと微妙にキャラがかぶってるような気もする花音ですが、こちらは個人的にはちょっと苦手なキャラ。なんというか、ちょっとばかり当たりが強い(柔らかな表現)気がする……。
しかし物静かな雫とのコンビは意外とハマっていましたね。まあ、雫はともかく、花音に浴衣は正直似合ってないと思いますけど。
そしてまたしても達也にしてやられた形のジョージさん……(涙)。


「目立とうミッション」は、黒羽姉弟四葉真夜の指示に従って九校戦で目立とうと頑張るお話。
いつも影の仕事に終始しているこのふたりが表舞台で大活躍してくれるのはとても嬉しい。達也の妹・弟分的なイメージが強いだけに、なんとなく誇らしい気分になりますね。
本当は本人たちの言うように「七草の双子」とやりあってほしかったような気もしますが、まあそれは次の機会にということで。
しかし、何かと亜夜子の影に隠れがちだけれど、文弥もやっぱり強かったんだなあ……。
書き下ろしのレオとエリカの短編は、(いかんせんエリカが嫌いなんで)正直どうでもよかったんですけど、外堀からふたりをくっつけようとする陰謀には笑いました。なんだかんだで仲がいいことには違いないし、将来的にくっつくのかなあ。バトルの耐えない家庭になりそうだ。


美月を見やる幹比古がいい顔すぎる。