まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

グリモアコートの乙女たち2

ストーリー
1年生トップの大和魔女である若宮となった少年・織音は、あいかわらず男子であることを隠しつつ学院での日々を過ごしていた。
白宮にクラブ活動へ参加するよう言われ、幽霊部員になれるクラブはないものかと見学して回る織音
しかしクラブ見学の中で、嗅覚の利く環が、外部の組織が仕込んだのであろう情報収集用の魔法陣をいくつも発見して……。



日本の魔女にのみ着用が許された最高峰の万能魔法具「グリモアコート」をめぐって巻き起こる、大和魔女たちの聖地・常夜坂学院での騒動を描いていく魔法学園バトル第2弾。
晴れて新入生のトップ「若宮」になった織音が、白宮のご要望にお応えしてクラブ活動探し……をしようかと思ったら、またも邪魔が入る回。
個人的にはもっと学院のあれこれを見たいのですが、なかなか上手く進ませてくれませんね。


誰にも詮索されない自分の場所と時間を作るためにわざわざ若宮になった織音ですが、責任ある立場には責任ある行動というものがついて回るもので。
白宮と紅宮の勧めでお茶会を開催することになったり、白宮の意向でクラブ活動への参加が義務付けられたりと、むしろ自由度が低くなったのでは? という気もしないでもないですね。主に白宮様のせいなんですけど!
そもそも、ルカに関してはまだ織音が男だということを知らないわけで、すると若宮寮もあまり安心できる場所ではないし、これだけ目立って若宮になったメリットはどこへ……と苦笑いです。それでも、黒衣としての活動は少しやりやすくなったのかな。
学院のクラブはどれも面白そうで、織音がどこに入部するのかわくわくしながら見ていたのですが、クラブを決める前に早速外部からのお邪魔虫が。
うーん、敵とのバトルもいいのだけれど、授業の様子とか、クラブとか、学院での日常がもっと見たい! せっかくの魔法学院ものなのだし、そっちをメインに描く予定はないのでしょうか。


今回の侵入者との戦いで一番大きかったのは、ずっと織音への独占欲メラメラだった環が、ようやくルカと打ちとけて友達になれたことですね。
まあ、唯一織音が男だと知ってる立場ですし、色々と感じる部分があるのは分かるけれど、それにしてもルカに対して刺々しすぎると思っていたのでよかったです。やはり女の園の女の子たちは、こうでなくてはいけません。ああ、ほっこりするんじゃー。
意外なほど早く仇に出会い、そして戦うことになった織音。学院に入った理由がずいぶんとあっさり達成されてしまって驚きましたけど、その中でより大きな謎に出くわしてしまったようで……。
まだまだ織音の戦いは終わらないようですが、ひとまず一段落はついたことだし、次回あたり学院の日常をがっつり描いてくれたりしないでしょうか! レイド・スポーツがどんなものなのか、とても気になるのです! 楽しみにしています。


大和魔女史研究部は正直入りたい。