まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

学年トップのお嬢様が1年で偏差値を40下げてギャルになっていた話

ストーリー
優等生の仮面を被り、適度にクラスに溶けこむ腹黒な高校生・望月春兎。
気になっているクラスメイト・十六夜小夜との部活を終えて彼が家に帰ると、見知らぬギャルが現れ、いきなり口唇を奪われてしまう。
そのギャルは春兎の幼なじみで名家のお嬢様である神楽坂双葉で……。



良家のご令嬢だったはずの幼なじみが、再会したらなぜかギャルになっていた……というところから始まるちょいエロ学園ラブコメディ。
完全にタイトルで落ちている! けれども、それできっちりと楽しいラブコメを仕上げてくるあたりは、さすがといったところです。
トラブルメーカーな双子の幼なじみヒロインはなかなかインパクトがありましたね。いきなりチュッチュし始めちゃうしね!


一人暮らしの主人公・春兎の家に押しかけてきた、数年ぶりに会う双子美少女な幼なじみ・黒羽と双葉。
久しぶりに再会した幼なじみヒロインって、個人的には大好きなんですが、双葉と会った瞬間に濃厚なちゅーを交わしはじめたのには驚きました。やるねえ!
元々「エナジードレイン」という、サキュバスみたいな家系に生まれた女の子だから、発作が起こってしまい……ということなんですけど、またエラくベタな設定をぶち込んできたなと拍手喝采ですよ。ベタラブコメって楽しいよね!
昔はおしとやかだった妹キャラの女の子が粗雑なギャルキャラに、というのもグッときました。ぶっちゃけ偏差値がどうのっていうのはあんまりストーリーに関係なかったような気もしますけど、気にしちゃ負けってもんですな。


破天荒な双葉がやってきたことによって、ヒネた主人公の平穏な日常が、一気にトラブル続きのラブコメワールドへ変化していくワクワク感。
なぜか実家から家出をしてきたという双葉と、彼女についてきた策士の姉の黒羽。そして春兎が気になっているクラスメイトの小夜。3人の女の子に囲まれて、次第に剥がれていく春兎の面の皮。
双子ならではのちょっとした入れ替わりトリックや、どうして双葉がギャルになり家出をしてきたのかという最大の謎など、細やかな伏線を散りばめつつの謎解き仕立てのストーリーにもなっていて、飽きずに読ませてくれました。
とりあえずギャル云々のくだりは一段落してしまったわけですが、ラブコメとしての本番はこれから。魅力的な3人の女の子に囲まれて、春兎の恋がどう動いていくのか、今後の展開が楽しみです。


イラストは〆鯖コハダさん。この胸の威圧感であるよ……。
はいてない双葉がえっちくて良かったです。ごちそうさまです。


で、結局どこまでしたの?