まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

かませ系ヒロインルートの結末を俺は知らない 打ち切りの5秒前

ストーリー
千年続く旧家に生まれた御門駿介は、不思議な体質の影響でモテまくりの人生を送ってきた高校生。
彼の幼なじみで女子高生にしてプロの漫画家の狗我香凛も、例に漏れず駿介にアプローチをし続けてきたが、その恋は実らずにいた。
そんな中、駿介の住む千歳荘に同学年の美少女・歩沢ひびきが管理人としてやってきて……。



モテすぎる主人公と、彼にゾッコンな幼なじみ、恋することができない美少女の3人が織りなす、トライアングルラブコメディ。
うおおお、面白かった! 最初から主人公にデレデレの幼なじみの据え膳っぷりが凄い! 笑わせてもらいました。
ブコメと同時に、香凛の漫画家成長物語としても期待したいですね。


主人公の駿介は、なぜか女性にモテまくりで、1日に2人3人もの子から告白を受ける高校生です。この体質のせいで女性が苦手な彼ですが、そんな駿介が唯一気を許せる女の子が、幼なじみの香凛。
香凛ももちろん、駿介に毎日アプローチをかけまくっているのだけれど、自分の体質のせいで幼なじみの気持ちを惑わせているんじゃないかと感じている駿介は、憎からず思っている彼女にも手を出すことができず……超据え膳なのに、ギリギリのところでカップルにはならないもどかしい状況が発生していました。
いやあ、香凛は凄いですよ。揉んで、とか抱いて、とか日常的に口にしてくる幼なじみの女の子……というと、確かにかませ臭がぷんぷんしますけど、これで見事にメインヒロインの一翼を担っているのが凄い。はっきり言ってめちゃくちゃ可愛いし、たまりません。
絶対に駿介になびかない美少女・歩沢のことを、駿介がちょっと気にしだしたなと思ったら、邪魔をするとかじゃなくて、駿介の恋のために「あたしがかませ犬になる」とか言って偽恋人を始めちゃうあたりも、いっそ引くレベルで献身的すぎて泣けてきます。幼なじみキャラの悲哀をよく理解している幼なじみだこと……。
一方の歩沢は、直情径行な香凛と違ってだいぶ謎に包まれた女の子。一度も恋をしたことがない歪さもありつつ、妙に駿介との距離が近かったり、無防備だったりするときがあって、ドキドキさせられます。あと黒髪ロング(笑)。


香凛は、高校生ながらプロの漫画家でもあります。しかもラブコメ専門だっていうんだから笑えますね。
まだ駆け出しの彼女は、売り上げや編集部の意向など、色んなものと戦う立場。
あくまで駿介のために漫画を描いているという香凛が、どこまで漫画に本気なのかまだ分かりませんが……。今回のことで、彼女が漫画家として一皮むけてくれるといいなと思います。
なんというか、香凛は色んなものに負けすぎていて応援したくなってくるんですよね。頑張れ香凛! かませ犬からの脱却!
香凛と歩沢、対照的で魅力的な2人の女の子に挟まれて、駿介がどんなラブコメを繰り広げていくのか。今後の展開に大いに期待です。


イラストはみことあけみさん。恐らく犬耳をイメージしたのであろう、香凛の個性的過ぎる髪型に注目!
あと全体的におっぱいがエロくてよかったです(直球)。


黒髪ロングが勝ちフラグって、わりと古いラブコメ読者だな……。