まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ダスティー☆ヴァンパイアガール(1)

ストーリー
400年前に滅ぼされ、現代に蘇った美しき女吸血鬼・カミラ。
しかし彼女は封印される際、灰にされて14本の瓶に分けて封じられたため、不完全な14人の吸血鬼として復活を遂げてしまう。
高坂史郎が蘇らせたのは、そんな14人の中でも特に力がなく、分身とすら認めてもらえない不完全すぎる14人目のカミラで……。



14人に分かれて復活した吸血鬼が、完全体になるために分身同士でバトルロイヤルを繰り広げるヴァンパイアバトルラブコメ
初めて阿智太郎作品を読みました。とても読みやすく、かつストレートな展開に燃えるお話でしたね!
14人のバトルロイヤルということで先はそこそこ長そうですが、3ヶ月連続刊行らしいのでガンガン進めてもらいたいところ。


かつてヨーロッパに君臨した最強最悪の吸血鬼・カミラ。そんな彼女が、400年後の日本で復活! ただし14人に分身して! ついでにロリ化して!(重要)
元のカミラが持っていたという13の呪われた能力をひとつずつ受け継いだ13人と、余り物の灰とホコリが詰め込まれたために何の力も持たないできそこないの《番号なし》。
そんな《番号なし》のカミラが、彼女を復活させてくれた主人公・史郎と力を合わせて他のカミラたちに打ち勝っていく。ベタながら熱いストーリーでした。
カミラは、元こそ残虐無比な吸血鬼だったものの、400年の封印期間とホコリ等の混じり物の影響でだいぶ性格が丸くなった様子。
世界征服などではなく、世界を見て回りたいなんていう可愛らしい願いを叶えるために戦う彼女はどこか子供っぽくて、つい応援したくなってきますね。
最初こそカミラを怖がっていたものの、だんだん彼女のことが大切に思えてきて一緒に戦うことを決意する史郎も、主人公としては少々軟弱かもしれませんがいいパートナー役だと思います。


表紙を見て分かる通り、今回登場するカミラは4人。
呪われた能力はおろか、吸血鬼としての基本的な能力さえ覚束ない番号なしのカミラですが、そこはほら、史郎との愛の力でカバーですよ! やっぱりこうでなくちゃね!
倒されたカミラは吸血によって倒したカミラの中に取り込まれるので、再登場がないのが惜しいところです。それぞれなかなかにユニークなキャラをしているのですが。
でも特に可愛かったカミラ10さんは次回も登場してくれるようですから、今後の活躍にも期待ですね。
怒涛の3ヶ月連続刊行ということで、3巻までの間にどれだけのカミラが登場し、消えていくのか。カミラと史郎の関係に変化はあるのか。そしてカミラの貧乳に変化はないのか! とりあえず次巻が楽しみです。


イラストはIsIIさん。カミラたちが色鮮やかで見ていて楽しい表紙ですね。
寝顔が特に可愛くてよかったです。


オカルト研究部部長の妙にリアルなスタンスに笑う。