まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

魔法科高校の劣等生(17) 師族会議編<上>

ストーリー
四葉家より発表された達也と深雪の婚約。
そこに一条家が異議が申し立て、さらに深雪へ将輝との婚約を申し込んでくる。
一方魔法科高校では、達也と深雪が四葉家の人間だったこと、ふたりが婚約したことに対して生徒達がショックを受け……。



婚約を結んだ達也と深雪に多方面から非難殺到、の巻。まあそりゃそうだろ、というかなんというか。
ほのかや真由美が嘘だろってくらい動揺していて、改めて、達也ってこんなにモテてたんだなと再確認させられるお話でした。
師族会議を狙う陰謀も一応ありましたが、こっちの方の本番はこれから。


いきなり深雪が次期当主だと発表した四葉。さらに達也との婚約まで。
友人たちにとってみれば青天の霹靂というもので、まともにふたりと会話を交わせていたのはエリカとレオくらい、他は全滅といった有り様でした。
ふたりが事実をずっと隠していたことは確かなものの、ちょっと過敏に反応しすぎではとも思ったのですが、魔法師にとってやっぱり四葉の名は特殊すぎたということでしょうか。
一方で、ふたりの婚約の方に泣き崩れる乙女がひとり。いや、ちょっとほのかさん、そんなに達也のことが好きだったの? 高校生の恋愛なんだから、もう少し気楽でもいいと思うよ……。
まあハッキリ言って、私は深雪にはヒロインとしての魅力を欠片も感じないので(今回もいちゃつく姿にムカついただけでした)、ほのかには頑張ってもらいたいのですけど。正直厳しい気がする。
可能性の面でいうなら、真由美の方がまだありますね。将輝と並んで、ここからどれだけ追い上げられるかが勝負でしょう。どう見ても遅すぎではありますが。


師族会議が開催され、十師族の当主たちが揃って登場を果たしました。
いきなりずらっとプロフィールを羅列されても当然把握しきれないのですが、ひと目見て、やっぱり四葉真夜だけ異彩を放っているように思えます。そしてこのメンバーの中にしれっと混ざりこんでいる十文字克人氏の貫禄よ。やっぱりどう見ても未成人ではないよなあ!
自分の家の権利や当主同士の仲、魔法師としての信念。色んなものを背景に、嘘と建前、同調と反論が交錯する異常な人物たちのやりとり。だんだんこいつらが悪の枢軸に見えてきた……。
そんな彼らですが、当然ながら魔法の腕は超一流。突然襲ったテロに対する対応はさすがで、各々の得意魔法で応戦する姿はまだまだ現役というところ。
テロを起こした犯人との本格的な戦いは次回からということで、達也たちの活躍に期待ですね。しかしまた三巻構成かよ!


もはやリーナだけが癒やしだ。