たまらん！ メチャクチャな青春ラブコメに巻き込まれたけど、生まれてきてよかった。

たまらん！　メチャクチャな青春ラブコメに巻き込まれたけど、生まれてきてよかった。 (MF文庫J)

ストーリー
高校に入って最初の春休み、何の前触れもなく余命一週間と宣告された“たまらん”こと玉木走太。
幼馴染の親友三人から「生まれてきてよかったと思えることをしまくろう」と提案され、みんなでがむしゃらに遊びまくる。
そして七日目、三人はたまらんの憧れる学校一の美少女・月形嬉々を連れてきて……。


余命一週間と宣告されて美少女が同情からキスしてくれたんだけど、思いっきり誤診だった！　……から始まる片思い青春ラブコメディ。
片思い地獄じゃあああああ！　キャラクターたちがみんな「この人しか愛せない」的な恋をしていて、しかもそれがことごとく片思いだから、もうなんかキャラ相関図が凄いことに。
この惨状に気付けているのはまだ主人公だけですが、今後とんでもない修羅場が待ち受けていそうで怖いです。


いきなり余命一週間と宣告された主人公・走太。そのことを聞いてから一週間、寝る間も惜しんで走太に付き合ってくれる幼馴染3人衆がいい奴らすぎてグッと来る。
誉も靜香も充も、それぞれ個性はありつつもまったく嫌味なところのない、実に気持ちのいい友人たちですね。
一方、そんな彼らと打って変わって刺々しさ満点なのが、お話開始早々主人公とキスをしてのけたヒロイン・月形さん。
彼女の口から流れるように出てくる毒舌の数々に悶絶必至です。好きな女の子の秘密を知りながらも、他の男との恋を応援させられる展開もマゾっぽくていい！　たまらん！


走太自身の月形さんへの恋をはじめ、月形さんの恋、幼馴染3人のそれぞれの恋、そしてもうひとり……と、次々に片思いが増えていくなんとも空恐ろしいストーリー。
走太はともかくとして、月形さんや誉に関しては、他の人はありえない（生理的なレベルで）！　という、壮絶な片思いっぷりなのがまた困ります。
普通なら、自分に向けられた想いに誰かが気付くことで、全て丸く収まることを期待したいのですが、なんかもうそういうことを言っていられない切羽詰まったものが……。
やっぱり一番気になるのは走太が誰とくっつくのかですけど、あまりに複雑に絡み合ったこの6人の恋愛がどんな風に進んでゆくのか、これから目が離せなくなりそうです。


イラストは本庄マサトさん。アニメ調の絵柄が可愛らしくて目を惹くイラストですね。
いろりさんの下着姿が、その、凄くいいと思います……！


交換日記幼馴染女子、いい。