まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ひとつ海のパラスアテナ2

ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)

ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)

ストーリー
タカとの再会の期日が迫る中、悪名高き海賊『ウィッチファミリー』に捕まり、その一員にさせられてしまったアキ。
ある日、同じく捕まっていた少女・オルカとともに、口減らしのために大きな浮島に捨てられてしまう。
一ヶ月後にまた拾いに来るという女船長の言葉を信じ、オルカと一緒になんとか命を繋ぐアキだったが……。



世界が海に覆われた世界で海を往く少女の大冒険・第2弾。前回から1年くらい経過していて、案外ちゃんとやれてたんだな、と見直したところでまたも遭難しちゃうアキさん……。どんだけ遭難すれば気が済むんだ。
植生もあり、わりと物に恵まれた浮島『モリ』での遭難生活は、極限状況ではありつつもワクワクしました。
新しい11歳の相棒・オルカちゃんのツンデレっぷりもGood。あとカピテンかっけえっす!


わずかな所持品とともに浮島へと放り出されたアキとオルカ。
本当に何もなかった前巻での遭難よりはだいぶマシとはいえ、やっぱり水や食料を集めるところから全ては始まります。
サバイバルの知恵を使って水を集めたり、島の中から食べられる物を探したり、地図を作って埋めていったり。
彼女たちにとっては明日の命さえも危うい大変な状況なのでしょうけど、こちらとしてはワクワクして仕方ありません! ナントカ漂流記みたい!
オルカが年下の女の子ということで姉らしい振る舞いをしようと必死のアキ。でも明らかに空回りしちゃっているのが目に見えて……。相手がいくつだろうと弟(笑)っぽくなってしまうアキのこの末っ子気質よ。むしろオルカはしっかりしていて頼りがいがありましたね……。


なんとか生き延びてやってきたトカイ。でもアキは陸に上がると輪をかけてダメダメなのでした。
あまりのアホさ加減に目も当てられませんが、パラスアテナ号を取り戻すために、みんなの手を借りながらではあるけれど頑張るアキの姿には胸が熱くなります。なんてったって、タカとまた会うために頑張ってるみたいなもんですものね!
もちろん万事上手くいくわけがなく、またも命の危機に、しかも過去最悪の危機にさらされてしまうわけですが。
今度ばかりはアキがちゃんとオルカの支えになれていて、ちょっとお姉ちゃんに見えなくもなかったです。でも、もっともっと格好良いお姉ちゃんが来てくれましたけどね!
さあこれにてハッピーエンド、というところで、またこんなことしてくるから油断ならない。次巻の展開が気になって仕方ないですね。早く読みたい!


女の子のドロワーズで集めた水……なるほど(賢者の眼差し)。