まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

コートボニー教授の永続魔石

コートボニー教授の永続魔石 (オーバーラップ文庫)

コートボニー教授の永続魔石 (オーバーラップ文庫)

ストーリー
大学10年生にして、暇さえあれば基板をいじっている魔工機マニアのスービ・キュージット。
彼はある日、100年先の技術を持つと言われる小人・セノのコートボニー教授と出会う。
スービは魔力の永久機関といわれる“永続魔石”を彼女と共に探すことになるのだが……。



第1回オーバーラップ文庫大賞<金賞>受賞作品。
魔法の世界の魔工機マニアな主人公が、最新技術を持った小人のヒロインの力を借りつつ次々に発明を披露していく魔法×発明ファンタジー。
次々に画期的な新発明を生み出していく主人公の天才っぷりにワクワクさせられました。
語り手の時制がよく分からなくて、妙に読みにくい部分もありましたが、今後物語が広がるにつれてどんどん面白くなっていきそうな予感をさせる1巻でしたね。


主人公のスービは部屋にこもってひたすら魔工機の制作を続ける変人。なおケモミミ属性。
せっかく彼女持ち(ダークエルフの!)なのにほったらかしにして振られてしまうし、次々に魅力的なヒロインが出てくるのに最終的に魔工機に戻ってきてしまうあたり、なんというか突き詰めた変人という感じです。
でも好きこそものの上手なれというもので、コートボニー教授との出会いが引き金となって、彼の才能が一気に開花。
冒険者たちにとって革命的な発明のアイテム収納ボックスを発明したり、その商品で錬金術師ギルドと開発競争したりと、一介の大学生だったはずの彼がどんどん成功を収めていく姿が熱かったです。
基本ヘタレでしょうもないヤツなんですけどね。何か起こしてくれそうな気がするから不思議だ。


上にも書きましたが、ヒロインが本当にみんな可愛くて魅力的でした。それなのに扱いが全体的に雑で、なんか面白い。
コートボニー教授は女の子というより、生き物として可愛いって感じですね! 頭ぐりぐりしたいです。でもこれで100歳オーバーの夫持ちというんだから恐ろしい。
個人的にくっついてほしいのはダークエルフのフェイだし、ダントツで可愛いと思うのはケモミミメイドなフェリシアですね。ライバル役のハーパティも捨てがたい。
しかしどうも、恋愛方面はこの物語のメインではないようですから(むしろ基板がメインヒロインまである)、とりあえず出てきたヒロインを愛でる方向でいきたいと思います。
次のヒロインはどんな子かな。次の発明はどんなのかな。とりあえず空飛ぶ船に期待ですね!


イラストはフルーツパンチさん。フォントの効果もあって、表紙の色合いが実に素晴らしい。
モノクロではジト目フェイとニコニコフェリシアが圧倒的に可愛かったです。


ファンタジー世界でもアイドルは共通言語か。