まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

コズミックアライブ

コズミックアライブ (オーバーラップ文庫)

コズミックアライブ (オーバーラップ文庫)

ストーリー
音楽プロデューサーをしている姉からクラスメイトの美少女・桜ノ宮羽純を連れだすよう命じられた井上草太。
浄水場に作られた特設ステージで、羽純は草太の姉からアイドルになってみないかと誘われる。
大のアイドルオタクだという羽純は、二つ返事でオファーを引き受けるのだが……。



アイドル嫌いの主人公が、姉が作ったアイドルグループ「銀河のメモリーズ」のマネージャーとなって、彼女たちのデビューを応援していくハイテンションアイドルストーリー。
面白かったです! 個性がバラバラで、でもそれぞれ光ったところを持つ5人の少女たちが、一気に宇宙(スターダム)へと駆け上がっていく爽快感が魅力的な物語でした。
嫌々アイドルの仕事に付き合わされるうちに、次第に彼女たちに惹かれていく主人公がいい味出していましたね。こうしてアイドルオタクがまたひとり……。


ヒロイン・羽純がとにかく可愛い。ハスミン我らの大天使!
誰よりアイドルが好きで、誰よりアイドルに憧れながらも、とある事情から何度も立ち止まってしまう彼女。
そして、彼女が夢が諦めかけるたびに必ず連れ戻しにやってくるのが、アイドル嫌いのはずの主人公・草太。
アイドルに対して偏見があって、音楽全てがロックならいいなんて豪語する少年だけれど、女の子の熱い気持ちをきちんと受け止めて、腕を引っ張ってやれるところがかっこいい。何より好きな子のためですからね! 男の子なら頑張らないわけにはいかないよね!


ミク、姫、えんちゃん、なるみんと個性だらけのメンバーが揃った「銀河のメモリーズ」。その目標はなんと宇宙でライブをすること!
なんて無茶苦茶な……と、もちろん初めはそう思いましたが、アイドルとしては素人に近かった5人の女の子が、トレーニングや路上ライブを続け、CDを出し、ライブを開催し……とぐんぐん大きくなっていくこの熱量を見ていると、本当にいつかやれてしまいそうな気がしてくるから不思議なものです。アイドル。それは奇跡を叶える女の子。
ちなみにハスミンを除けば、個人的には断然ミク推しです。草太を見るたびに抱きついてくるのが可愛すぎます! しかしアイドルとしてそれはどうなんだ!


羽純も草太自身も回り道をしたけれど、最後に立ったステージではみんな輝くことができて本当に良かったです。
ぜひこの曲が聞いてみたい……と思ったら早くも公式サイトで公開されていました。さあコールの練習だ。
さて次回、彼女たちはどんな奇跡を見せてくれるのでしょうか。ぜひハスミン以外のメンバーも掘り下げて描いてほしいので、そのあたりに期待しています。
それから、まさかの恋愛OKのアイドル(!)ということで、草太とハスミンの恋の行方も……? ちょっと楽しみ。


イラストは荻poteさん。ライブシーンの見開きは、みんな楽しそうに描かれていて素敵でした。
あと着替えシーンのぼやけ具合が好き(笑)。


とりあえずこの作者が、アイドル好きなのはもちろん、某ポケットでビスケットなバンドも好きなことは分かった。