まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

変態王子と笑わない猫。9

ストーリー
鋼鉄さんの前期試験を終え、横寺たちは息抜きにスケート場へ行くことに。
笑顔の小豆梓やエミ、そしてなぜか不機嫌な筒隠たちと過ごす楽しい時間。
しかしそんな横寺の前に猫神が現れ、不吉な予言を告げる……。



ヘンティカン! ヘンティカンヘンタイ!(挨拶)
今回は各章ごとのループもの展開。ああ、またこうテクニカルなことをやってくるんだからっ!
最初は何がなんだかという感じなんですが、少しずつ謎を明かしていって最後にはきっちり伏線回収を決めてくる構成はお見事。
それにしても横寺の幸福の王子っぷりがほんとに頭を抱えるレベルで、月子ちゃんもそりゃ怒るよね……。


出だしからいきなりエミへのセクハラ三昧の横寺陽人さん。どうも月子ちゃんや小豆梓を相手にするとき以上にアグレッシブな気がします。
これだけ堂々とごく自然に幼女にタッチをしてみせる横寺さんはさすがとしか言いようがないのですが、ほんとなんでまだ捕まってないんだこの主人公。
それにつけても横寺のコートに収まってぴとっとくっついてくるエミは可愛すぎる。もうロリコンでいいや。


筒隠月子と小豆梓、実に甲乙つけがたいダブルヒロインは、今回も対照的でした。
どちらも横寺のことを心から考えているという点は同じなのですが、彼のやり方を許すことができない月子ちゃんと、彼を理解しようとする小豆梓と。
どちらが正しいということではないのです。どっちも本当にいい子で、特に月子ちゃんがどんな思いだったのかと思うと胸が痛くなってきます。
それもこれも頑固な横寺が悪いんですけれども、かといって彼のおかげで救われる人がいるのも事実で、うーん、上手いこといかないものだなあ……。


猫神に対しての熱烈キス攻撃がすっかり板についた感のある横寺。
凄い。本当にこの男は凄い。本気で尊敬してしまいます。感動しました。青少年たるもの、これくらいの妄想力がなくてはならない! カントクさんありがとう! なんか猫神が可愛く思えてきました!
横寺を動かしたのがまさかのあの子だったのには驚きましたね。最大の功労者といって過言ではないでしょう。ロリコンとか言っている場合ではないのだ。
ようやく一歩先へ進んだ横寺たちですが、まだ問題自体は解決していないわけで、次巻の展開が気になって仕方ありません。
あとがきによれば「次巻は明るく愉快な話になる」ということで(あまり信用できませんが)楽しみに待ってます!


月子ちゃんの物理を超越したウルトラSなサービスシーンに感謝の言葉しか出ない。