まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

緋弾のアリアⅩⅦ 緋弾の叙唱

ストーリー
欧州戦線をなんとかくぐり抜け、キンジはリサを連れて日本へと帰国。
幸運にも、リサはアリア達にあっさりと受け入れられる。
武偵校の友達と束の間の平和を楽しむキンジだが、ある日いきなりアリアが倒れてしまい……。



ああ、この展開をどれほど待ち望んでいたことでしょうか……!
ここのところしばらくアリア分が少なくて、それなのに新しいヒロイン(しかも可愛いから困る)ばかり増えてきて、アリア派を自認している私としてはむむむと唸ってばかりだったのですが、やっと、ああやっと、あの6巻の屋上のシーンで期待していたものが、今ここに。


“不可能を可能にする男”も、遂に“死んでも生き返る男”にランクアップ。
鬼だの妖怪だのがわらわらと出てくる中、他の誰よりも化け物じみているような気さえするキンジさんですが、まあキンジさんですから。
新ヒロイン・リサは、意外なほどあっさりと古参ヒロインズの中に溶け込んでみせましたね。白雪がいなかったというのも大きいのでしょうが。リサは個人的にも結構好きなヒロインですので、隅っこのほうで密かに活躍してもらえたらなと思っています。


白雪も理子もレキも、それぞれ格好良いし可愛いけれど、キンジと並び立っているのを見たいのは、やっぱりアリアだけ。
唯一無二のパートナー同士であるこのふたりが、強敵を前に背中を預け合うその姿は、何度見ても飽きません。
敵がほとんど人外になってきたこともあって、あくまで普通の人間のアリアが活躍できる機会も少なくなってきた気がします。でも私の中で、キンジだけではなく、キンジとアリアのコンビこそが最強だと思っているのはずっと変わらないので、このままふたりで駆け抜けていってもらいたいものです。


キンジとアリアの間にあった最大の壁のひとつが、ようやく取り払われることとなりました。
「ここまでバレちゃったんだから、このまま勢いでいっちゃえ」とばかりに、アリアに対して漠然と感じていた思いまであっさり明かしてしまうキンジさんが可愛い。あの朴念仁はどこへ行ったんですかね……。
そして彼の発言のひとつひとつに顔を真っ赤にして照れるアリアはもっと可愛い。なんだよニヤニヤしちゃうだろ、最高だな。
案の定といいますか、一番大切なところはおあずけになったけれど、恋する君を取り戻すために、次巻でのキンジさんのさらなる飛翔に期待します。


まさかカナとパトラがそんなことになっていたとは……おめでとうございます?