まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

祓魔学園の背教者Ⅲ ―邪教再臨―

ストーリー
夏服を買いに入った店で、逆十字のロザリオをつけた少女・日南子と友達になり、大はしゃぎのミトラ。
一方の拓真は、呪いから開放された後の自分の将来を不安に感じ始めていた。
その頃、鳴神市では連続児童失踪事件が発生、祓魔学園の生徒会長・ピエトロが調査を進めるのだが……。



表紙のミトラの夏服が眩しい第3弾。
巻を追うごとに可愛くなってゆくミトラはもちろん、ずっと我慢させられてから終盤でカタルシスが爆発、という気持ちのよい展開も健在で、毎回安定して楽しませてくれますね。
悪役がしっかり憎たらしく描かれている点も、この気持ちよさにひと役買っているのでしょうね。今回の悪役も本当に嫌な奴でした!


新キャラ・日南子が登場。祓魔師ではないメインキャラはたぶん初です。
拓真もミトラも基本嫌われ者ですが、なんだかんだで彼らを取り巻く仲間が増えて、賑やかになってきました。
ミトラを差別しないキャラは基本いい人、と認識してしまえるのは、分かりやすくていいですよね。まあ、それなりに裏がありそうな人物もなきにしもあらずですけれども。
仲間内でも特にいい人感が溢れているのは、やっぱり暁ですね! ささいな誤解からミトラに頭が上がらなくなってしまったり、なんだかんだ言いつつもしっかり拓真を助けるツンデレボーイっぷりを見せてくれたり、まったくおいしい立ち位置のキャラだと思います。ルナとの謎のコンビネーションも楽しい。ドS同士なのに……。


日南子からもさんざんいじられていましたが、いよいよ拓真とミトラのイチャイチャ度合いが上がってきたなあと実感。ほっぺた落ちそう。早くくっついちゃえばいいのに!
少なくともミトラの方は既にそうなっちゃっているように見えるので、あとは拓真がどうかというところですが。今回さらに距離が縮まった感もあるし、そろそろカウントダウンですかね? 翠花さんにはちょっと申し訳ないけれども。
ふたりはバトルでも息の合った戦いを見せてくれました。聖霊の力だけに頼るのではなく、お互いのいいところを引っ張り出して強敵を圧倒していくのが熱い。


あとがきの様子からすると、物語もそろそろ佳境に入ってきたようです。まだまだ続くものとばかり思っていたのですが……。
拓真の目的、ミトラの夢。影縫とサヴァトリィの狙い。そして最後の七日間。
懸念事項は山積みですが、ますます加速していくだろう今後のストーリー展開が楽しみでなりません。わくわくです。


和尚かっこいい。