まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ(11)

ストーリー
秋人の「朝帰り」裁判も一段落し、ようやくスタートするリリアナ祭。
秋人は実行委員として忙しく働きながらも、銀兵衛やアナスタシアのイベントに駆り出される。
そしてついに秋子主催の「進藤光一郎サイン会」開催のときが迫るのだが……。



準備だけでだいぶ引っ張った感のあるリリアナ祭の本番回。
前回ラストがあんなだったもんで、どうなることやらと思っていましたが、なんとか話が先に進んでくれてよかったです。
もっとも、ヒロイン陣にはなかなかの爪あとを残してくれたようですけどね……。


いつもの冷静さをすっかり失ってハチャメチャなことをしでかす銀兵衛。
表面上は普段どおりに見えて実際は相当追い詰められていた様子のアナスタシア。
秋人と十乗寺さんとの一件に当てられて、秋子や会長とタメを張れるんじゃないかってくらいの色ボケ状態になってしまいました。もうどこにも救いがない!
押されたら流されるままの秋人の方にも問題はあると思うんですよね。今回だって、邪魔が入らなければどうなっていたか定かではありません。
銀兵衛とアナスタシアの迫り方を見ていると、もう来るところまで来てしまった感もあるし、そろそろ決着を付けるべきときがやってきたんじゃないかと思います。
一方、会長はいつもと変わらないスタンスで妙な安心感がありました。実際、今回一番頼りになる姿を見せてくれたのはやっぱり彼女でしたね。やっぱりこの人は他のヒロインとはちょっと毛色が違うというか、ひとりだけ別の立場から眺めているような感じです。


しかしなんですか、今回は秋子の出番が本当に少なくて、かなり物足りなさがありました。
他のヒロインのところでさんざん精神的疲労を負ったあげく、最後に秋子のところに戻ってくる……という黄金パターンは大好きなんですけどね! でもさすがに少しは秋子とのイチャイチャも見たいなあというところ。
秋人にもようやく、モノローグの中でとはいえ、私たち読者が開始当初からずっと抱いていたであろう疑惑(ほぼ確信)を認めるような発言がありましたし、これはいよいよ秋子エンドまっしぐら!
……かと思った矢先に、これですよ。いやまったく、毎回よくも律儀に爆弾を仕込んでくれるものです。
そういえば、秋子の某発言に対するあれこれも棚上げのままになっていましたね。
次巻はリリアナ祭後編ということで、ぜひこの辺の問題を一気に解決してもらってですね。秋子とのイチャイチャを存分に見せてくれるんじゃないかなと期待しています。楽しみ。


表紙のキャラ、また新しい生徒かと思いきや成人済みかよ!