まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

祓魔学園の背教者Ⅱ ―ミスティック・ミスト―

ストーリー
無事、祓魔学園の入学を果たした拓真とミトラだが、ミトラの“聖霊”にはさらなる制約が課せられることに。
時を同じくして鳴神市・白十字教区に原因不明の霧が立ち込め、調査へ向かった手練の祓魔師がことごとく消息を経つ。
霊害《レベル4》に認定される事態の中、拓真はミトラ護衛の任を離れて仲間とともに霧の調査へ向かうが……。



魔術と信仰が飛び交う宗教バトルファンタジー第2弾。今回は悪魔契約者2名が巻き起こした大規模攻撃に立ち向かうお話。
拓真やミトラ以外のサブキャラクターの戦いがたくさん見られて楽しかったです。その分、ミトラの出番は少なめでしたけどね。
ミトラは掛け値なしに最強の祓魔師ですから、そう簡単に力を使わせるわけにもいかないのですが……もどかしい。


祓魔学園での授業がスタート。でも案の定、周囲の生徒たちが拓真やミトラに向ける敵意は変わらず。
翠花と暁もいるし、理事長の力添えもあるしで、それなりに学園生活は送れそうですが、ミトラを悪と頭から信じ切って攻撃してくる連中には、やっぱり腹が立ちます。
とはいえ、そんな中にもちょっとした出会いが。ミトラほどではないにせよ、無信仰者の拓真も孤立するのではないかと思っていたのですが、虎太郎とはなんとなく仲良くなれそうな雰囲気ですね。賑やかしキャラが少なかったので、お調子者として頑張ってもらいたいところです。
それから、試合を通じて暁のことも少しずつ分かってきました。暁と拓真はお互いに相手のことを使える人間としか思っていないようですが、なんだかんだでいいコンビに見えますし、このまま喧嘩友達みたいな関係になったら素敵なんですが、どうでしょうね。


拓真とともに調査に向かうのは、翠花と暁、ついでに虎太郎。やっぱりミトラはお留守番。
チームバトルはやっぱり熱いし、翠花や暁の戦いぶりも格好良かったです。虎太郎はまあ、おまけ程度でしたが。
試合にも実戦にも出ることができず、ミトラはなかなか力を振るう場面に恵まれませんね。禁止されてるものは仕方ないんですけど寂しい。その分、いざという場面で“聖霊”が出てくるとぐっと盛り上がるんですが。
バトルではあまり活躍できなかったものの、ミトラとルナの交流が描かれたのは良かったです。女の子ふたりのちょっと不器用なやりとりにほっこりしました。
ルナも大きな力を持っていますから、今後の彼女の活躍にも期待ですね。立場はちょっと難しいけれど。
聖霊のこと、拓真の呪いのこと、暁が視た未来のことなど、気がかりな問題はまだまだたくさんあります。次に降り掛かってくる災難がどのようなものかは分かりませんが、拓真やミトラのさらなる活躍を楽しみに、次の巻を待ちたいと思います。


ルナに対する暁さんがドSすぎる……。