巡ル結魂者2
- 作者: 秋田禎信,菊池政治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/12/27
- メディア: 文庫
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とあるお宝をハンドレッドスレイダースから守るという仕事を受けた航斗たち。
お宝の所有者、ハナの祖母の鋼俣ズイゲンの館に向かった一行が目にしたのは、願いを叶えられるアイテム《覚醒夢の箱》だった。
だが、ズイゲンの元に残された箱二つのうち、一つが消失してしまい……。
1巻よりもメイの魔法大放出でバトルが楽しい巻でした。
ただ、前巻のときはあまり気にならなかったのですが、会話が相当ぶっ飛んでますよねこの作品。
慣れちゃえばそれはそれで楽しめるんですけど、序盤は結構苦労させられました。
会話が気になってしまったのは、メイだけでなくハナの出番も多かったからでしょうか。
このふたりの台詞は本当にわけわからん度が高いですね! 話が飛びまくって、いつの間にかどこか異世界の突飛な設定が語られたりするし、かなり困惑します。半分くらいまで来ると、逆にそれが味になっていて面白いんですけど。
台詞のテンポ自体は素晴らしいので、メイの独特な台詞回しなんかはだんだん癖になってきます。しかしこの人、常態でハイテンションだな……。
ハナと、お祖母様・ズイゲンさんの、表面上で反発し深いところで繋がっている関係が素敵でしたね。
今回はそのズイゲンさんが持つ《覚醒夢の箱》を守るお話でしたが、このお宝が結局どういうものだったのか、最後まで分かったような分からないような、でした。それなりに説明はされていたと思うんですけど、ううん。まあ妖精の制作物にいちいちツッコむのも野暮ですか。
いよいよハンドレッドスレイダースと本格的なバトルになりました。
中庭を舞台にしたチームバトルもなかなか熱かったけれど、やっぱり本番は敵リーダー・ライガとの戦い。
メイとライガ、魔法使いふたりのスケールの違う戦いぶりは、やりたい放題といった感じで見ていて楽しかったです。
またライガが実に小憎たらしいキャラなんですよね! イラストも自信満々な優男という雰囲気が存分に出ていてイラッとしました。見事なキャラデザインと言わざるをえません。
今のところはライガがラスボスっぽいですが、これからどんな戦いが待ち受けているのか、ワクワクしますね。
メイにも隠された謎がありそうですし、航斗にも成長の兆しが見えてきたので、次に相まみえる時に期待、というところでしょうか。
ユーハさん、ここまでデレちゃうとは。