まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

女子モテな妹と受難な俺(8)

女子モテな妹と受難な俺 8 (ガガガ文庫)

女子モテな妹と受難な俺 8 (ガガガ文庫)

ストーリー
サンタクロースを信じる妹のため、密かにプレゼントを探す明日太。
しかし今日子が欲しい物は絶対秘密らしく、どうしても掴むことができずにいた。
そんな中、小麦や緋影と共に凜世宅のクリスマスパーティーに招待されるのだが……。



恋愛方面にようやく(ひとまずの)決着が! いやあ、我らが僧職系男子・明日太お兄ちゃんのことだから、今回ものらりくらりと朴念仁モード全開なのかと思いきや……やはりクリスマスの魔力は凄まじい。
もちろん自分から告白するのではなく、ヒロインたちに告白されて初めて気付くというあたりは、やっぱり明日太らしいところなんですけど。
自分に惚れさせておいて、あまりに鈍感だから相手が焦れて、相手の方から告白してくる……と考えると、明日太は存外に恋愛巧者なのかもしれません!


クリスマスというチャンスタイムを迎え、ここぞとばかりに攻勢をかけてくるヒロイン陣が可愛い。
今日子はいつもどおりなので置いとくとして、一番変化が顕著だったのは緋影でしょうか。
ぶっちゃけ初登場時はこの子と恋愛方面のイベントが発生するなんて思ってもみなかったのですが……僧職系男子恐るべしです。いざこうなってみると、ぶっ飛んだ言動も、あの眼帯も、なんとなく愛おしく見えてくるのだから、現金なものですね。
それから、個人的に一番株を上げたのは小麦でした。
いかに腹黒で計算高いとはいえ、元々の彼女は自分からこういったことを切り出せるタイプではなかった気がします。でも今回の彼女は驚くほど自然で、それだけ明日太に心を許しているのだということが伝わってきました。
振り返れば誰よりも押せ押せで自信満々だったのは小麦で、こういう彼女も、意外だけれどとても魅力的でしたね。
そして、緋影や小麦、それぞれのいいところや好きなところをしっかりと考えることのできる明日太も、なんだかんだでいいやつだよなあと思うのでした。


緋影も小麦も素敵だけれど、やっぱり本命はこの人。
小麦と中身が入れ替わっちゃったんじゃというくらいに自信がなくて弱々しいその姿にきゅんとさせられました。ああ、やっぱり可愛いな。
初めはどうなることやらと思いましたが、なんとかここまでこぎつけることができて本当によかったです。
あとは今回の影響で今日子との関係がどうなるかというのが目下の心配事ですかね。この仲良し兄妹なら大丈夫かな。
多分そろそろクライマックスも近いと思うのですが……。ともあれ、次巻も楽しみにしています。


高野と比叡のリア充っぷりは見ているとムカムカしてくるね!