まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

神☆降臨! ロンギヌスの槍は銃刀法にひっかかりますか?

ストーリー
ある日突然ギリシア神話の主神ゼウスから呼び出され、パシリにさせられてしまった山田白金。
さらに転校生としてゼウスの娘アテナが現れ、白金の鍛錬と教育をすることに。
ところが白金は、ゼウスから預かったエロスの矢を誤ってアテナに刺してしまい……。



ゼウスが妻のヘラに切られてなくしてしまったアレを、主人公とアテナが協力して取り戻そうとするお話。あ、アレですか? アレですよアレ。言わせないでください。
いやはや、これはひどい悪ふざけですね。実にひどい。けしからん。どんどんやってもらいたい。
まあ思いっきり下ネタですし、それも神様のアレが動いて喋って暴走するとか、もはや小学生ってくらいしょうもないネタなんですが、神々をはじめとしたキャラクター陣はなかなかに魅力的でしたし、ギリシア神話の世界での冒険などワクワクさせられる部分も多いストーリーだったと思います。


体質のせいでゼウスのパシリにされ、ついでにロンギヌスの槍などもらってしまった主人公・白金。ギリシア神話だけかと思いきや、色んな神話が絡んできてカオスでした。これはこれで楽しいからいいんですが。
ゼウスさんが神話の主神らしからぬチャラさで笑いました。まあ、元の神話でもやりたい放題な神様ですから、現代風にアレンジするとこうなるのかも。
メインヒロイン(?)のアテナは処女神ということもあって、到底デレる気配のない鬼軍曹のような女神様でしたが、エロスの矢が刺さってしまったのだから仕方がない。ヒロインが主人公に惚れる理由としてはこれ以上ないくらい分かりやすくていいじゃないですか!
そんな風にして芽生えた恋でいいのかという意見もありますが、デレッデレのアテナがとても可愛いので、もうどうでもよくなりました。


ゼウスのアレを取り戻すための冥府での探索がかなり好きでした。ギリシア神話はそれほど詳しくないんですが、神話の世界を主人公とヒロインが歩くというのは楽しいですね。
ペルセポネもいいキャラしてたし、すぐに帰ってきてしまったのが残念といえば残念。もっと色んなところ行ってくれてよかったんですよ。
後半はまさかのバトル展開で、しかも敵がアレだっていうんだから手に負えません。どうでもいいけど絶対にメディアミックスできないですよねこの作品。
真実を知っても白金への愛を貫くアテナの姿には、不覚にもじんとしてしまいました。愛っていいもんですね……。
あとただのクラスメイトのはずのセンセイがやたら格好良くて惚れました。なんでイラストがないのかまったく理解しがたい!


一発ネタのようにも思えましたがどうやら続く様子。
エピローグではまた違う神話が出てきたので、どんな展開になるのか全く予想が付きません。楽しみですね。
アテナや優羽との恋愛にも期待しています。オピスさんはわりとどうでもいいです。


イラストは崎由けぇきさん。口絵のゼウスがやたらイケメンでなんかむかつく!
見開きの白金と聖槍も妙に雰囲気出ていて格好良かったですね。


この触手、アレなんでしょ……? ううん、優羽さんエロい……。