まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

緋弾のアリアⅩⅥ 星の砦の人狼

ストーリー
ヨーロッパ戦線で絶対的な強さを誇る『妖刀』の襲撃を受け、『死』を宣告されるキンジ。
さらに、味方である師団からも裏切り者の嫌疑をかけられ、たった1人で逃亡することに。
その逃亡中、キンジとは反対に眷属から脱走してきた臆病者の戦士・リサと出会い……。



ヨーロッパ戦線編の第2弾。アリアは出ません。
次々に新キャラが出てくるのは設定上しょうがないし、新しい能力を持った仲間や敵が入り交じってバトルするのは楽しいんですが、アリアや理子りんや白雪といったいつものメンバーがいないと、やっぱり面白みが少ないなあと感じてしまいます。
妖刀や魔劔といった出張キャラにキンジさんが押されがちだったことも含め、フラストレーションが溜まりがちな巻でした。


眷属からの脱走者・リサと共に逃避行。敵にも味方にも見つかってはならない緊張感にドキドキしました。
リサはいい子ですね。表紙を見たときは「また新ヒロインかよ」と少々げんなりしたのですが、なかなかどうして、今までのヒロイン陣にはない包容力があって安心を与えてくれる女の子でした。キンジも珍しく気を許していたように見えます。
ヒステリアモードのことを知っているのも高得点。というかキンジはいい加減、みんなにヒステリアモードのことを明かすべきだと思うんです。頑なに秘密にしているせいで、バトルもラブコメもだいぶ停滞しているように思えます。どれだけ引っ張るんですか。


どこかゆったりとしたオランダの田舎町での日々は、やはりそう長くは続きません。
今回はカツェ、パトラに加えて『颱風のセーラ』なる新たな敵キャラが登場しました。敵も味方も誰も退場しないままキャラだけが増えていくので、もはや何が何だかというところですが、とりあえずビジュアルは可愛かったですね。
それから、妖刀に続いて魔劔の登場。前にも書いたような気がしますが、出張キャラの彼らが無闇に暴れるのは、正直あんまり歓迎できません。
キンジさんが負け続けているのも気に食わないですね。相手がよその主人公だろうがなんだろうが、やっぱりこの作品における最強はキンジさんでなければいけないと思っているので、早いところアリアと一緒にとっちめてもらいたいものです。


キンジさん不死身説がだいぶ現実味を帯びてきました。無茶もここまで来ちゃったか……いや、まあキンジさんだからな。キンジさんなら仕方ない。
今回は我慢の連続でしたが、最後に反撃の狼煙が上がったような気もするので、次回あたり一気に畳み掛けてくれるのではないかと期待しています。
何より早く日本に帰ってもらいたいですね。アリアが! アリア分が足りないんだよ!


カナの秘密はあっさり明かしちゃうのか……消されそう。