まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

魔法少女育成計画limited(前)

ストーリー
放課後の理科準備室に突如現れ、室内にいた女子中学生達を魔法少女へと変えてしまった妖精。
悪い魔法使いから助けてくれという、まるでマンガかアニメのような妖精の願いに色めき立つ少女達。
誕生したばかりの七人の魔法少女は、妖精に協力することを約束するが……。



魔法少女たちが命を懸けて戦う本作、実にシリーズ3作目。
またも十何人もの魔法少女を登場させて、違う魔法を持たせ、前作とはまた少し異なる展開で楽しませてくれるのだから、いやはや凄いものです。
前作に引き続き前後編ということで、内容としては序盤中盤が導入、終盤でバトル開始といったところですが、魔法を巧みに利用したバトル展開やキャラクター同士の微妙な駆け引きなど、早速楽しませてくれました。


今回の特徴は、魔法少女が大きく3つのグループに分かれていることですね。
妖精に騙されて急遽魔法少女となった、7人の中学生と先生+αのグループ。
凶悪犯を追って「魔法の国」の色々な部署から派遣された5人のグループ。
そして魔法少女の刑務所から脱獄を果たした伝説的な悪人を含む4人のグループ。
この3組が、それぞれの立場と思惑の元にバトルを繰り広げることになります。
前編のメインはとりあえず、最後の組を抜かした12人。戦っている相手を「悪い魔法使い」だと思い込んでいる7人と、「凶悪犯の手下の魔法少女」だと思い込んでいる5人の戦いです。
7人は妖精に騙されているわけですから、単純に誤解なのですが、突然始まった戦いの中で話し合いの余地などありません。捜査と戦いのプロを相手に、新人魔法少女たちがあの手この手で立ち向かうバトルは、恐ろしいけれど胸が熱くなるものでした。


キャラの中では繰々姫が結構好きです。プロローグの語り手だったからつい主人公目線で見てしまうということもあるのですが。
リップルとの絡みが嬉しかったですね。過去に出てきたキャラがこうやってまた出てきてくれる展開はやっぱり熱い。
このつながりをきっかけに、双方矛を収めてくれるといいのだけれど……まあ、そう上手くはいきそうにありません。
満を持して姿を見せた3組目。間違いなく今回最悪の魔法少女たちがどのように暴れてくれるのか、大いに楽しみです。


テプセケメィがちょっと特殊すぎてどんな顔したらいいか分からない。