まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(8)

ストーリー
後味の悪さを残した修学旅行を終え、日常に戻った奉仕部。
そんな折、奉仕部に生徒会長選挙に関わる依頼が持ち込まれる。
お互いのやり方を認められないまま、それぞれ別のやり方で依頼に対することにするのだが……。



重苦しい文化祭編から重苦しい修学旅行編を経て重苦しい生徒会選挙編へ。
はい。今回も重かったです。どシリアスでした。まあ後味は前回よりもちょっとマシかな、というくらい。
今回の八幡はわりと、変にひねくれずに頑張っていたと思うんですけどね。なんでこんなにしんどいんだろう。
コメディの流れの中でシリアスがやってくるのは好きなんですが、こうも毎回続いて、しかも締めがいまいちハッピーエンドでないとなると……お話としては面白いのに、どうも心情的におもしろくありません。戸部が出てくると安心するとか、もはや末期兆候ではないかと。


今回の依頼者は7.5巻で登場した葉山大好き後輩ちゃん・一色いろは
実に分かりやすいぶりっ子で逆に気持ちいいキャラですね。どうでもいい奴(八幡)に対してはスルッと毒舌が出てくるあたりに地が出ていていい。
生徒会長に立候補させられた彼女を当選させないように、という依頼でしたが、修学旅行のことでギスギスしている奉仕部の意見はまとまらず、遂に別行動となってしまいます。
八幡のやり方を拒んでおきながら、結局似たような(少しソフトではあるものの)解決方法しか見つけられない雪ノ下と、さらには由比ヶ浜を見ていると、なんというかみんなやっぱり不器用だなと思います。
別に他の方法が思いつくわけではないんですが、なんだかなあ。結局似た者同士なんだなあ。みんな優しいから辛い。


妹におねだりされて奮起しちゃうお兄ちゃんの図。なんだよシスコンかよ。知ってた。
理由はなんであれ、八幡が奉仕部を守るために動き出したというのは、大きな変化であるように思います。
しかし追い詰められた場面での材木座の安心感は凄いですね! 実際なんの役にも立たないのに。八幡の隣に材木座がいるだけでほっとするというかね。


みんなの力をちょっとずつ借りて、さあこれで円満解決、のはずなのに、なんでこんなにも不穏な空気が流れているのでしょう。
雪ノ下の危うさがいよいよピークに達しそうなんですよね。先行きが不安すぎる。
八幡と由比ヶ浜は、雪ノ下をつなぎとめることができるのでしょうか。次巻以降の展開を待ちたいと思います。


葉山って本当にイケメンなんだな……。あと動揺する三浦可愛すぎ問題。